NPO法人 日本野鳥の会鳥取県支部
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 「ブッポウソウ関連記事」
・ブッポウソウの巣箱周辺での観察・撮影に関するお願い (2024/7/7)
 (ブッポウソウ保護活動の経緯、及び近年発生しているヒナの不審死について)
 

 ブッポウソウは全身が緑色、飛ぶときには翼の白班が目立つ、とても美しい鳥です。別名「森の宝石」とも呼ばれています。夏には日本、朝鮮半島、中国沿岸部で子育てをおこない、冬は東南アジアやオーストラリアで過ごす渡り鳥です。

 ブッポウソウは本来は大木にできた空洞の中に巣をつくりますが、日本国内では大木のある森は年々減少、数十年前からは西日本では木製の電柱にできた穴の中に巣をつくるようになりました。

 しかし、最近は木製の電柱もコンクリート製に置き換えられて行ったために、鳥取県内でも他県と同様にブッポウソウの姿を見る機会が急速に減ってきていました。

 その一方で、岡山県などでは野鳥の会が電柱に巣箱を設置することでブッポウソウの保護に努めており、当支部でもこれにならって巣箱の設置を始めることにしました。

 2000年に最初の巣箱を日南町に設置。以降は年々設置場所を増やし、今までに81個の巣箱を鳥取県内に設置しました。巣箱設置の効果は非常に大きなものがあり、最近では毎年50個程度の巣箱がブッポウソウの夫婦によって利用されるようになり、ヒナの数も徐々に増えて2022年には過去最大の192羽のヒナを確認するまでになりました。

 なお、2001年には県独自の「鳥取県希少動植物保護条例」が公布され、鳥類ではイヌワシ、クマタカ、コアジサシとともに、ブッポウソウも県による保護活動の対象となることが公式決定されています。

 しかし、近年、南部町に設置した巣箱ではそれまで経験しなかったヒナの不審死があいつぐようになりました。以下に南部町在住の会員によるヒナ不審死の発生状況とその原因に関する報告を転載します。


『 南部町の巣箱でヒナが死んでいるのが初めて確認されたのは、2016年にNo.108で1羽でした。その後、2021年にNo.108で2羽、2022年にNo.106で1羽、No.108で2羽、No.110で1羽、2023年にNo.108で3羽の死亡が確認されました。

 2021年からNo.108に連日複数のカメラマンが居座っている、と現場を通りかかった方から度々連絡が入るようになったことから、カメラマンによる給餌妨害がヒナの死亡原因である可能性が高いです。また、No.106やNo.110もカメラマンが近づきやすい立地条件であることから、これらの死亡原因もカメラマンの影響が強く疑われます。

 ヒナの標識調査(個体識別のための足環付け、体長、体重の測定等)時は、どのヒナも元気に生育しており、標識作業にも問題はなく、元気な状態で巣箱に戻しています。しかし、その後巣立つことなく死亡していることから、巣立ち直前に巣箱の近くで長時間カメラマンが居座っていたことが想像されます。2005年からヒナの標識調査を全く方法を変えることなく行なっていますが、2016年まで死亡例はなく、近年になって特定の巣箱で死亡例が増加していることからも、近年増加しているカメラマンとの因果関係が強く疑われます。

 No.108では、カメラマンが居座っている場所の地権者の方や、地域振興協議会の協力を得て、カメラマンが居座る場所の入口に立ち入り禁止のロープと張り紙を2023年7月13日夕方に設置しましたが、ヒナを守ることができませんでした。もうこの巣箱で繁殖成功は期待できないと判断し、地元の方からの苦情もあることから、No.108を撤去しました。 (一支部会員)』



 このNo.108巣箱では、トップページに掲載した写真の分も含めて、2021年2羽、2022年2羽、2023年3羽、計7羽もの巣立ち直前のヒナの死亡が確認されており、他の巣箱には類例がない異常な高死亡率を記録しています。上の支部会員による報告にあるように、この間、この巣箱の近くに車を停めて居座っているカメラマン数名が頻繁に目撃されており、彼らの撮影行動が多数のヒナの死亡を招いたものと断定されます。

 このカメラマンのグループは、巣箱を設置し管理している当支部会員や保護活動に協力していただいている地元住民の何回もの要請や説得を無視して、この数年間、六月から七月にかけての繁殖期にNo.108巣箱近くでの長時間の居座りを執拗に続けて来ました。この巣箱が特に被害を受けた要因としては、巣箱の設置位置が車道に近いために容易にアクセスしやすいという点が挙げられます。
 
 ブッポウソウのヒナが巣立ちする前の二週間前には巣箱一個につき一日に約160回、一週間前には一 日約80〜100回の給餌行動が必要であることが既に調査によって明らかになっています。一日に12時間給餌すると仮定すれば、4.5分間から9分間に一度の割合で親鳥がヒナに餌を与え続けていることになります。

 人間が巣の近くに何時間も居続けた場合には、親鳥は人間を恐れて巣に近づくことができず、この間、ヒナは絶食を強いられることになります。

 ヒナが摂取できる水分は餌の昆虫の中に含まれる水分にしかありません。猛暑の中での餌不足が何日も続いた場合には、ヒナは脱水症状におちいることでしょう。

 ベテラン観察者の見解によれば、不審死が発生しているこれらの巣箱でのヒナの死因は、餌不足に起因する脱水症状による死である可能性が一番高いだろうとのことです。カメラマンが巣の近くに長時間居続けるという行為自体が、ヒナに対する極めて残酷な仕打ちにほかなりません。

 ブッポウソウ保護のために設けた巣箱の周辺でのカメラマンによる同様なトラブルは山口県や岡山県でも発生しています。山口県内ではブッポウソウの撮影禁止処置を決めた事例も出てきました。鳥取県内ではまだそこまでの処置には至っていませんが、今回、当支部では「ブッポウソウの観察・撮影に関するガイドライン」を作成しましたので内容をご確認ください。

 なお、表題は「南部町における・・」となっていますが、鳥取県内のすべての地域でこのガイドラインの内容を守って観察・撮影をしていただくようにお願いいたします。

 また、巣箱から一定の距離を保って短時間で観察・撮影するにしても、その巣箱の位置は絶対に他人には教えないようにしてください。巣箱に不用意に近づく人間の数が増えるほど、ヒナの命がより危険にさらされることになります。

 観察・撮影をされない一般の方にもお願いがあります。今後、ブッポウソウの写真を眼にした際には、その写真を「いつ」、「どこで」、「どのような方法で」撮影したのかを、必ず撮影者に確認するようにしてください。上に示したガイドラインに沿って撮影された写真かどうかを必ず確認していただきたいのです。
 
 ブッポウソウが命の危険も顧みずに自分の力だけを使って、片道数千kmもの海を超えて日本にやってくる究極の目的とは、日本の地でヒナを育てて自分たちの命を次世代へとつなぐことにほかなりません。自らの手足を動かすこともなく汗もかかないままに、各地の野鳥の会などが保護のために設置した巣箱に安易に便乗し、その近くに群がり、長時間居座り、ヒナに給餌できなくて困っている親鳥を撮影しては、「美しい写真を撮った」と世間に自慢している人々。仮にその写真が非常に美しいものであったとしても、ヒナの命と引き換えに撮った写真には何の価値もありません。撮影者自身の自己中心的な強欲さを示しているに過ぎません。

 天然木に営巣するブッポウソウはすでに希少であり、以前に比べて出会う機会は大幅に減ってしまいました。現在、私たちが目にするブッポウソウの写真の大半が、人の手によって設置された巣箱の周辺で撮影されたものとみてよいでしょう。

 現地での観察をしない写真を見るだけの側の私たちにも、ブッポウソウの保護に協力することはできます。
「そのブッポウソウの写真はどのようにして撮影したものですか? 彼らの子育ての邪魔をしていませんか?」と撮影者に問いかけるだけでよいのです。 (by 管理人)



・六月探鳥会の報告
(2024/6/29)

 西部 6/9「花回廊で野鳥と花を楽しもう」南部町鶴田


 梅雨時でも怖くない!お馴染みの花回廊での探鳥会です。とはいえ、朝から今にも雨が降り出しそうな空模様。集まった常連の会員さんたちはカッパ着用で雨対策バッチリでした。集合場所の園入口付近ではキセキレイのオスとメスが虫を咥えて屋根の上で待機中。近くに給餌中のヒナがいるのかな。早く移動しなければ!

   
     ササユリの素敵な色と香り          色とりどりのアジサイも咲き始め

 園内ではちょうどササユリが見頃です。いつものように回廊を少し歩いた後北館から下に降り、樹林内でササユリの花の色と香りを堪能しました。上空ではサンショウクイが鳴きながら盛んに飛び回っています。キビタキも近くの木立の中で鳴いていますが、残念ながら姿は見えません。

   
       メジロの群れを観察            花の丘にて大山方面を望む

 「花の丘」ではマリーゴールドが一面に咲いていましたが、ここから見えるはずの大山は雲の中でした。結局雨は最後まで降らず、みずみずしい初夏の緑と鳥の声に癒された探鳥会になりました。参加者:14人(会員外3人)、観察された鳥種:18種(サンショウクイ、キセキレイ、キビタキ、ヤマガラ、サシバなど)(by T・T)


  6/2 「初夏の花々と野鳥を楽しもう」 湯梨浜町あやめ池公園

 東郷池あやめ池公園にて探鳥会を開催しました。集合時間前に雨が止み、参加者は会員が中西部と県外から13名、非会員の初参加者が4名ありました。集合場所の駐車場で自己紹介をした後、東郷池を紹介する看板でクイズ。

   
       集合、初めての参加が4名           水蓮池のほとりで探鳥

 園内に入ると、黄色や紫など3万株のハナショウブが見頃を迎えていました。白やピンクのスイレンも満開で、とてもきれいです。ここでスイレンとハスの違いを説明。スイレンは葉に切れ込みがあり、水面に張り付いていますが、ハスは葉に切れ込みがなく、水面より上にあります。

 ハスから採れるレンコンの穴は真ん中の1つとそのまわりに奇数(7、9、11など)の穴があることなどを話していると、頭上にトビが!なんと魚を運んでいるではありませんか!ホトトギス、キビタキ、ウグイスの声も聞こえてきます。さらにサンショウクイやメジロ。ヒヨドリは姿を見せてくれました。

   
         魚を運ぶトビ              吊橋の上から探します

 藤棚の奥の看板の上にはセグロセキレイが、芝生の上にはスズメが観察出来ました。それから、かわいらしいコゲラが木の幹の低いところにちょこちょこと忙しそう。池のほとりにはカルガモが2羽が休んでいました。邪魔をしないように、カルガモのオスとメスの違いをスコープで観察しました。オオバンも1羽水面で揺られていました。秋冬になると沢山の水鳥が戻ってくる場所です。

 鳥の英語クイズでは、ミサゴ(osprey)、トビ(kite)、オシドリ(mandarin duck)などを出題。吊橋を渡り、あやめ池スポーツセンターの裏手に行くと、ゲートボールをプレー中の皆さんの頭上で、トビ2羽が何やら小競り合いを始めました。攻められている1羽は鳴いていました。

   
     東郷池を見渡す場所で探鳥       鳥合わせ中、すぐ近くにイソヒヨドリが出現

 時間になったので、東屋に集まり鳥合わせをしていると、目の前にイソヒヨドリのオスが2羽出て来てくれました。それから、イカルの美しい鳴き声が聞こえてきたかと思ったら、10羽位の群れが山の方へ向かって飛んで行きました。ここあやめ池公園での探鳥会はいつも雨模様。次回は晴れますように。(by M.M、photo:H.Y)


  6/2 「百谷でサンコウチョウを探そう」 鳥取市百谷


 前日までの天気予報によると曇りだったものの、当日の朝には雨が降り始めました。去年までは「晴れ男」だった私、今年は一転して二か月連続の「雨男」に。集合時刻の9時を過ぎても強い雨は一向に止まず、「俺のでは10時までは降るらしい」、「私のはあと10分で止むはず」と各自のスマホに入れている「雨雲レーダー」の正確さを競う即席コンペ状態。9時20分ごろにようやく雨が止み、約30分遅れで探鳥会がスタートしました。

   
  お墓の上でホオジロが楽しそうに歌います   昨日サンコウチョウ♂が出た地点、今日は空振り

 雨が上がると、さっそくシジュカラやメジロ、ヒヨドリが鳴き始め、時々サンショウクイも上空を横切る中、スギやヒノキ林に囲まれた林道を進みます。しかし、お目当てのサンコウチョウが一向に鳴いてくれません。よく晴れていた前日の下見ではこの林道沿いの三か所でしきりにさえずり、うち二カ所では♂の姿も確認できたのですが、今朝はサエズリすらゼロ。直前の雨のせいで気温が下がり、エサとなる昆虫が飛ばないとなると、ここまで変わるものなのか。

 しかし、予定していた数点のポイントで待つうちに、対岸の茂みに停まったサンショウクイや、地面近くに降りて来たキビタキを見ることができました。また、巣立ち直後のヒナにエサをやるホオジロの姿も確認できました。今回が初参加の方も、スコープで見たホオジロを見て「可愛い!」と声をあげるなど、皆がそれなりに楽しまれたようです。

   
 ヒナに給餌中のホオジロ♂、Mrイクメン君(by S.N)   最後に皆でキセキレイを見ました

 予定時刻の11時になったので引き返して、集合場所の公民館横に戻って鳥合わせ。サンコウチョウの所は「残念ながらゼロでしたね」と念押し。するとその直後、突然の「ツキヒーホシ、ホイホイホイ!」の声とともに、何かの影が数m先の桜の木の樹冠に飛び込んできた! 

 鳥合わせそっちのけで全員が一斉に双眼鏡をそちらに向ける。すると十数秒後には背中が赤褐色の小鳥が二羽、樹冠から飛び出して元の森の中へと帰っていきました。O氏によると片方はまだ尾羽の短い♂だったとのことで、サンコウチョウの♀と若い♂のペアだったようです。鳥合わせでの「サンコウチョウ、ゼロ」の声に反応してアピールしたくなったのか、最後の最後に乱入してその姿を見せてくれました。こんなことってよくあるものなのでしょうか。何とも不思議な結末でした。

 参加者は25名(うち非会員は13名)、20種を確認。雨の中での待機、ご苦労様でした。また、冷たい雨の中で傘を差してたたずんでいる我々を見かねて、公民館を開けてトイレを使わせていただいた地元の方には深く感謝申し上げます。ありがとうございました。(by 管理人)



・五月探鳥会の報告
(2024/5/28)

 西部 5/18~19「バードウォッチングin 大山」(山楽荘共催、日本海新聞特別後援) 大山町大山


 18日(土)午後には前夜祭(夕方の探鳥会+山楽荘での山菜フルコース夕食)として会員とその家族を対象に実施し、10人が参加しました。夕方の時間帯にも関わらずオオルリがよくさえずり、大山寺や金門を回ってその姿を探しました。

   
   大山寺境内からオオルリの姿を探す           夕日を受けて輝く大山北壁

 19日(日)午前には、去年からスタートした「探鳥会+山楽荘での山菜フルコースランチ」スタイルに59人(会員:21人、会員外38人)もの参加がありました。鳥を見るのも探鳥会参加も初めての方も多く、双眼鏡を貸し出してまずは使い方の練習から。会員と会員外の混合チームで4班に分け、阿弥陀堂コースや寂静山コースなどを回り、新緑に溢れる大山寺での探鳥を楽しみました。

   
     山楽荘駐車場にて開会の挨拶          大山寺橋でイワツバメと観察

 ソングポストにいるオオルリ・キセキレイ・ホオジロの姿を確認し、バリエーション豊かにあちらこちらでさえずるキビタキの姿を探し、ツツドリ・カッコウ・ホトトギス・ジュウイチの声に耳を済ませました。大山では夏鳥としてお馴染みのジョウビタキの姿も見ることが出来ました。
 お昼には山楽荘の大広間で山菜料理のフルコースをいただき、目も耳もお腹も一杯の大満足のイベントとなりました。参加してくださった皆さま、また来年も大山寺でお会いしましょう!確認できた鳥種:37種(T・T)


  5/12 初心者向け探鳥会「青い鳥を探そう!」は悪天候のため、 
      東部、中部、西部の三会場とも全て中止しました。 
(以下、西部会場の大山の状況)

 春の天気予報は刻々と変わり、目を離せません。直近の予報は大荒れ、早朝の米子市内は雨、風がおさまった気配もありましたが、山は雨と風。とても外を歩けるような天候ではありませんでした。

   
  中止記念?の集合写真(photo:TKNG♂)    写真展でじっくり野鳥観察(photo:TMR♂)

 大山ナショナルパークセンターに集まったのは、会員7人、会員でない人2人の9人。資料を配り、いろいろ説明して時間を稼いでも天候の回復の気配はなく、悪化の一途なので探鳥会は中止しました。そして、大山自然歴史館で開催されている野鳥写真展に案内しました。野鳥写真に詳しい会員TKNG♂が鳥の説明、TKNG♀がスマホで鳥の鳴き声を流す、会員全員であれこれ話に加わり、おしゃべり会にしました。(文 TMR♂)



・四月探鳥会の報告 (2024/5/2)

  西部 4/21 「春の大山一斉清掃+小鳥を探そう!」 大山町大山 


 恒例の大山一斉清掃に支部会員17人(西部15人、中部2人)が参加しました。担当エリアは、大山寺橋から県道沿いを横手別れまで約2kmです。以前に比べて量は減ったというものの、依然として歩道、側溝、藪にペットボトル、空き缶、吸い殻などが落ちています。心配された天候は霧雨程度まで、カッパを着ての作業ですが、小鳥の声、姿を探しながらの楽しい清掃活動です。

     
      春の大山一斉清掃開会式           横手分れまでゴミ拾い

 帰り道は、小鳥の道を大山寺橋まで戻りました。観察された夏鳥は、オオルリ、キビタキ、サンショウクイ、イワツバメ、アマツバメ。ツツドリとコマドリは声のみ。冬鳥のツグミの声も聞かれました。若葉が芽吹き始めた森はまだ見通しが効き、キツツキ類を探しやすい時期です。カラ類は繁殖の準備に懸命ようで、すぐ近くまで寄って来て、忙しく動き回っていました。

     
   帰り道は小鳥の道で探鳥     雨模様のご褒美はダイセンニシキマイマイ

 南光河原駐車場で鳥あわせをすると27種。一番印象に残った鳥は?と聞くと「オオルリ」でした。事務局から「支部設立30周年記念誌」の刊行を説明し、本部の90周年記念ピンバッジへの寄付をPRしました。
(by H.T)


  中部 4/14 「琴浦町の鳥 カワセミを探そう!」 琴浦町逢束

 琴浦町の鳥、カワセミを探しました。加勢蛇川河口の左岸に集合し、上流へ向け川岸を歩きます。途中、セッカの声を聞いたり、地面に降りるコシアカツバメを見たりしながらなのでゆっくりです。上空には西から東へ飛ぶヒヨドリの群れ、10数羽の小さな群れから200羽以上の大きな群れが次々飛んでいきます。

 国道9号の橋に着きました。海にお尻を向けて橋の上で観察です。ここは町内で目撃情報が多いポイントです。よく止まる岩や枝を探しますが見つかりません。河川敷の木にカラスの巣を見つけました。抱卵中のようです。魚を捕まえたミサゴが上空を横切ります。

 お目当てのカワセミが現れました。右岸の木の枝に止まったり、少し上流に場所を変えながらも長い間その姿を見せてくれました。双眼鏡でうまく見つけることができない人にはスコープで観察してもらいました。

   
      どこどこ、カワセミは?            交代でスコープで観察

 最後に野鳥なぞなぞを出しました。「ヤマガラが好きなのは? ファーストクラス? それともエコノミークラス? さあどっち?」。参加者は13名(うち非会員3名)。菜の花咲く河川敷に、思いっきり春を感じました。
(by S.T)


  東部 4/7 「里山で春の小鳥を見よう!」 鳥取市若葉台


  今回のフィールドは昨年11月に初めて探鳥会を催した場所、春の開催は初めてとなる。どのくらい野鳥の姿や鳴き声が聞けるのかワクワクしながら当日を迎えた。「天候よし!」、気温も上がって来た。集合場所のパーキングには既に数名の方の姿があり、参加者名簿に記入されていた。16名(うち非会員7名)参加。

 一週間前に下見を行ったときは、まだキビタキの鳴き声は聞けなかった。今日の探鳥会、キビタキなど夏鳥は入って居るのか期待が高まる。挨拶と注意事項の後、いよいよスタート!

 この集合場所(若葉台地区公民館)の横には道路をはさんで公園があり、高い樹木が枝を広げている。少し時間を取って、定点観察のようにこの場所で観察を始めた。するとメジロ、カワラヒワ、などが次々やって来てさえずりだした。特にメジロはかなり長居をしてくれて、皆さんがしっかり観察できて、初めて参加された方は感激されていた。他にもツグミ、ジョウビタキ♀、キジ、ウグイス、スズメ、コシアカツバメなど9種類確認できたので上々のすべり出しとなった。

   
 担当のO氏「住宅地では双眼鏡は使わないように」  花と新緑の中を進む。イソヒヨドリの声。

 裏山に入るまでしばらくは宅地内を歩くのだが、途中にある街路樹の4~5mの高さの所に、直径20cm位で丸く枝を編んだような巣。下見を行った時に見つけた巣で、何の鳥の作なのか、確かな事は不明のまま。本番で皆さんに見ていただこうと思っていた。ヒヨドリではと言う意見も出たが、結局は判らずじまい。確定には至らなかった。

 山への入り口近くになると、急にウグイスの「ホーホケキョ」があちこちから聞こえ、双眼鏡を向けるが姿は見えなかった。山の中に分け入り先へと進んでみたが、夏鳥を代表するキビタキなどの鳴き声は無く、下見をした時と同じ状況。「ヒリヒリ」と鳴く常連のサンショウクイやコゲラ、エナガなどの姿は見られなかったが、ソウシチョウの大きな鳴き声とキツツキのドラミングは、はっきりと聞けた。

   
    カキドオシの花。薬草だそうです。     最初の峠ではソウシチョウのサエズリの洗礼。

 枝の間を飛び交う鳥を双眼鏡で追っかけていたとき、参加者から「シジュウカラかな?」と言う声。皆が一斉にその方向に目を向ける。「ネクタイしてるか?」と誰かの声。すると「ネクタイ、見えない!」との返事。近づいて来た鳥を見ると特徴的なベレー帽が見えた。コガラだった。チョコチョコ動き回るので、参加者全員が見れたかどうか。しばらくは観察出来た。

 ルート上の樹木には昨年夏に「若葉台生き物クラブ」が架けた巣箱が数個あり、そっとのぞいて見たがカラ類などが立ち寄った痕跡はなかった。使うのなら、今なんだけど・・・。集合場所に戻る手前で農業用貯水池(大池)を観察。まだ北に帰っていないキンクロやカンムリカイツブリなどの6種がリストに追加出来た。全部で26種。
 「ブラボー!」


 探鳥会以外でもこのルートを散策するが、ソウシチョウとコガラを見るのは初。今回の最大の収穫はコガラが見えたことかな。反省としては、4月の探鳥会は上旬ではなく、やはり中旬以降がいいように思う。(by K.O, photo:管理人)


← 鳥取市街から日本海まで、素晴らしい展望。





・三月探鳥会の報告
(2024/3/31)

  西部 3/10 「大山山麓で春を探そう!」 伯耆町須村 


 2,3日前より雨、風、雪と寒い日が続く中、心配した天気も思わぬ良天に恵まれ、ゆっくり里山風景を楽しむことができました。
 集合場所の駐車場の横にあるコブシの白い花はいつも春を感じながら眺めていたが、今年はまだ蕾みは堅く花を見ることはできませんでした。探鳥会日和のこの日は久し振りに顔を会わせる方々の参加もあり、つい皆さん話も弾み・・・。

   
   集合場所から大山がきれいに見える          大山を眺めながら鳥を探す

 雪景色の美しい大山を横目に見ながら少しひんやりした心地良い風を受け進む。田んぼの方からは、春を告げるヒバリ、ツグミの声を聞く。木立の中からはスズメの群れやコゲラ、エナガなど常連さんの姿を見、ホッとしました。姿の見られなかったウグイス、シロハラ等の一声あり。少し遠かったがアトリ、メジロ、カシラダカなど確認できました。

 最後に福岡堤(つつみ)へ。急な土手を登ると水面にはコガモ、カルガモ、カイツブリなど、池沿いの木々にはアオサギ、婚姻色の個体もいました。ゆっくり観察しながら小休憩。水面には逆さ大山を見ることはできませんでした。
 土手道に可愛い小さな水色の花オオイヌノフグリが咲いていました。藪の中の小道を通り抜け広場にジョウビタキ♀、コゲラ、少し遠くの電柱にノスリを確認。大山を眺めながら出発地点の駐車場にて鳥合わせをして解散しました。

   
    福岡堤(つつみ)の土手に登る           駐車場に戻って鳥合わせ

 今日は本当に天気に恵まれ、里山を歩くのに良かったです。若い会員の方の参加、久し振りに会う方々など、楽しい話もつきることなく終了しました。皆様、お疲れ様でした。(by YMN, photo:TKN/TMR)


  中部 3/10 「初春の里山の野鳥を見よう!」 北栄町北尾

 朝の神社の境内では、カラ類の混群があらわれ、エナガとヤマガラをゆっくり観察することができました。山を下りて果樹園の広がった所では、ウメの花の蜜を吸うメジロや、樹冠のカワラヒワがみられました。鳥の種類は少なめでしたが、春の里山を満喫した日でした。(by R.Y, photo:H.Y)

   
      北条八幡宮のある里山を散策中        梅で蜜を吸うメジロが見られました


  東部 3/3 「千代川の水辺で冬鳥を見よう!」 鳥取市河原町稲常


 前日3/2の降雪で探鳥会は厳しい条件になると覚悟していました。当日は風こそ冷たいものの、天候に恵まれよい環境で観察することができました。しかも、数は少ないながら種類も28種と多く、なにより暖かい太陽が順光で鳥たちを映し、羽毛をかがやかせています。参加はほぼ会員ながら12名も集まっていただき、ありがとうございました。

   
     千代川右岸の土手を散策中。      岸辺のカモが綺麗、特に緑色に輝くヨシガモは格別。

 昨年の豪雨による増水で、隠れ家となる草木がなぎ倒されたことで数が少なかったのは残念でしたが、あざやかな水鳥を充分堪能できました。普段は多いはずのカルガモ・マガモがさほど目立たない代わりに、ヨシガモが20と多く、ミコアイサ・オカヨシガモ、最後にツバメが飛んでくれて楽しい朝となりました。(by H.O, photo:A.Y)



・二月探鳥会の報告
(2024/2/23)

  西部 2/11 「西部海岸で海鳥を探そう!」 日野川河口~県西部海岸」 


 西部恒例の「海鳥を探そう!」は、何故か毎年天候に恵まれた探鳥会です。山陰の2月には極めて珍しいことでしょう。今年も早朝は雨が降ったものの開始から終了まで、雨は降らず風は弱くまずまずの探鳥会日和という感じでした。日野川河口には15人が集まり、まずカモメの識別からスタート。セグロカモメ、オオセグロカモメ、カモメ、ウミネコの4種を見比べました。次に川面のヨシガモなどをじっくり観察。

   
    淀江漁港の浜からシノリガモ探し       スコープとスマホで写したシノリガモ

 そして車を連ねて淀江漁港に移動。ここでは、シノリガモを観察します。浜辺を見るとダイゼンが1羽、シロチドリが10+羽。シノリガモは岩陰、波間に隠れたり、見えたり。10羽ほどいるようですが、釣り人、カメラマンがいると遠ざかってしまいます。

  最後に大山町の御来屋漁港へ。ウ3種(海、川、姫)とウミアイサを観察しました。最後に鳥合わせをしたら35種でしたが、そういえばヒバリ、ジョウビタキは声も姿も確認できませんでした。
(by H.T)

← 防波堤の上に並ぶ3種のウ
  





  中部 2/4 「鎮守の森で 冬鳥を探そう!」  倉吉市八幡町

 ここ倉吉八幡宮では、2015年10月以来の久しぶりの探鳥会です。お馴染みのメンバーに加えて、新しく正会員になられた方や、久々に探鳥会に復帰された方の参加がありました。初対面の方がいらっしゃったので、皆さんに自己紹介と今年見たい鳥や抱負などをお話してもらいました。

 まず集合場所の駐車場から、周囲にいる鳥を観察します。手水舎のところにイソヒヨドリ。そしてウグイスのチャッチャッという地鳴きが聞こえてきて姿を見せてくれました。ヒヨドリはいつものように騒がしく鳴いています。ヤマガラも姿を現しました。

   
       鳥居の前に集合                小鳥が右へ左へ

 鳥居の前で、神社の説明を見た後、いざ境内へ。山門から本殿を見上げた木々の間をメジロやコゲラが左右に行き来していました。珍しい子連れ狛犬を通り過ぎ、本殿まで上がって参拝していると、背後からジャージャーというカケスの声が聞こえてきました。それからカワラヒワも現れました。

 小雨がぱらついてきたので、本殿前で雨宿りをしながら、クイズを出題です。日本野鳥の会本部が出している羽根図鑑を 利用して羽根のクイズを10問。雨が止むと 本殿の周りを歩いてから横にある山道をゆっくり下りました。

  神社を後にして小鴨川に向かいます。神社横にある公園の桜の木には、コゲラやウグイスがいました。歩道の上の雪は溶けていて歩きやすくなっていました。

 川沿いの歩道から小鴨川を観察すると、いきなりカワセミの登場です。小魚を採って食べる姿が観察できました。食べた後も枝の上にじっと止まっていたので、長い間じっくりとカワセミを観察できました。

 カワセミの足が短いのは、飛行やダイビング時に空気や水の抵抗を減らすためだそうです。
       山道を行きます

 カワセミの周りには、カワアイサのオスとメスが優雅に泳いでいました。河原にはイカルチドリが1羽観察できました。その手前の川の中にある小石の上には、セグロセキレイが2羽、尾をフリフリ動かしていました。

 橋の反対側に渡って、小鴨川を観察すると 遠くにカワウとダイサギが観察できました。カワウは頭が白くなっていました。繁殖期なのでしょう。 河原で羽を休めていました。ジョウビタキも現れて、民家の方へ飛んで行きました。最後に公園に戻ると、シジュウカラがツピツピと大きな声で何かを喋っているようでした。

 朝から雨模様で天気が心配されましたが、先週の大雪の残雪の心配もなく、倉吉八幡宮の鎮守の森で山野の鳥を、小鴨川で水辺の鳥の両方を観察できて良かったです。(by M.M, photo:H.Y)



  東部 2/4 「日光・酒ノ津で 冬鳥を見よう!」 気高町


 午前9時に、龍見台の駐車場に集合。集合した人数は12名で全て会員さんでした。行程の説明のあと、最初の探鳥地に移動しました。

   
 日光での観察(この時だけ一時的に雨が上がる)      飛び立つ前のコハクチョウ

 日光の杉谷神社前に移動して観察開始。9時過ぎという時刻は、コハクチョウがねぐら立ちする前か、飛び去った後かという微妙な時間なのですが、到着時点では50羽が確認できました。ただ、盛んに鳴き交わす声が聞こえ、飛び立ち間近であることが予想されました。数分後、案の定、各20羽程度の2群に分かれて飛び立ち、見事な旋回と上昇を間近で観察することができました。

    
 鳴きながら首を上下に振り、タイミングを    優雅でダイナミックな飛翔。この姿もあと1ヶ月ほど
 合わせて一斉に飛び立っていきました。      (これらの写真二枚は、それぞれクリックで拡大)

 水田にはある程度水が溜まっていたので、この日は泳いだり逆立ちして盛んにエサをとったりするカモ類などの姿が観られ、観察条件は恵まれていたと言えるでしょう。オナガガモやハシビロガモ、オカヨシガモなどの行動を興味深く観察しました。残念ながらガン類やコウノトリは不在でしたが、Oさんに稜線の木にとまるオオタカを見つけていただきました。

 雨が少し強まってきたので、適当なところで切り上げ、酒ノ津漁港へ移動。いつもの岸壁から海側を観察し、防波堤に常連のヒメウとウミウ、少ないながらカモメ類が観察されました。いつも期待しつつ観られなかったウミアイサのつがいが確認できたのが収穫でした。

   
 ヒメウの姿もあと2ヶ月ほど。北帰するころには   酒ノ津魚港(冷たい雨のなかでの観察です)
 目の周りが赤くなっています。(クリックで拡大)

 天気予報では雨が上がる見込みだったのですが、結局、終始カサが手放せない探鳥会になってしまいました。そんな中でも、前年の37種には及ばないまでも34種が観察されたので、まずまずといった感想です。
(by A.Y , photo:A.Y & S.N)



・一月探鳥会の報告
(2024/1/12)

  西部 1/7 「西部にみんな集まれ! 新年合同探鳥会!」 米子市彦名


 1月は「新年合同探鳥会」として、一カ所で東部・中部・西部の順番で開催しています。今年は西部地区が担当し、3年前と同じ米子水鳥公園を会場に選びました。積雪の季節であり、東部からの移動距離100km考慮し、集合時間は10時に設定しました。少し遅れた方もありましたが、東部地区から4人、中部地区から8人、県外(松江市)から3人、地元西部地区からは23人、総勢38人が参加されました。

   
       玄関に置いた案内板           観察ホールの西側スペースで開始

 支部長の新年のあいさつの後、探鳥会では観察ホールからハイイロガン、ソリハシセイタカシギなどをじっくり観察できました。探鳥会の後の会員交流会は少しずつ復興させ、抽選会の他に中古書籍販売、バードメイト寄付、オリジナル缶バッジづくりも加えました。

   
    観察ホールからハイイロガンを観察         会議室に移動して交流会

   
     はずれクジなしの抽選会        中古書籍販売(会員からの寄贈、売上は支部に寄付)

 
 1階の会議室での交流会には36人が参加されました。役員、会員全員の名前と顔を確認しました。初めて探鳥会に参加した会員もあり、久しぶりに再会する会員もありました。子供たちはどんどん成長し、ベテラン会員は相変わらず元気な様子です。

 新型コロナが5類になりましたが、終息したわけでないので室内での交流会はマスクが必要で飲食は不可、短時間で終了としました。(by HT, photo:ToTo)

   オリジナル缶バッジづくりに参加