NPO法人 日本野鳥の会鳥取県支部
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・最新情報

・八月探鳥会の報告
(2023/9/07)

  東部 8/11 「雨滝を歩いて夏鳥を探そう!」 鳥取市国府町雨滝

 心配された迷走台風6号は大きな影響もなく通り過ぎ、39℃オーバーの予想最高気温の下での開催となりましたが、開催地は標高450m、集合時間も8:00と早かったため、さほど暑さを感じず開会となりました。この日の参加者は11名(うち非会員1名)。

 駐車場から滝に向かい歩を進めていると、谷の中からスッと目の前の横枝にとまった黒い影はオオルリ♂。コバルトブルーが黒く見えるほど濡れそぼり、水浴び直後の様子。こちらを気にするでもなくその場で羽を乾かす?おかげで、全員じっくりと観察することができました。「もうこれで探鳥会おしまいにしてもいいんじゃない」などと言いながらも滝前の園地へ。
 園内では高木の梢で餌を探すヤマガラ、シジュウカラ幼鳥の群れがウロチョロ。皆さん首が痛くなるまで見上げています。その後、滝の前まで来ると、水の落ちる勢いで舞い上がる涼風に「ここにマット敷いて横になったら一日居られるね」との声が・・・賛同はしたいものの、それって迷惑です。

 滝つぼの轟音を離れもう一つの滝「筥滝」へ、谷沿いの急斜面を横切る遊歩道を500mほど進みます。野鳥が好むクマノミズキの樹冠も目線の高さで見られますが、野鳥にばかり注意を向けていると転落の危険!! 足元に注意を払い一列になって進みます。
 幸い?このルートではクロツグミの囀りが聞こえただけで、全員無事筥滝に到着。滝つぼから見上げる二段滝(滝つぼからは見えませんが、上にもう一段ある三段滝です)に、初めて訪れた方からは感嘆の声が上がりました。

   
 筥滝に到着、何かいないかな?      静かに移動中        真上から鳴き声が・・

 雨滝園地に戻り休憩舎で鳥合わせ。確認種は9種と少なかったものの、下界の猛暑を避けての探鳥会を満喫。周りには数週間前までにぎやかだった野鳥の声に代わり、子供たちの歓声が響いていました。(by H.O)


  中部 8/6 「ツバメのネグラ入りを見てみよう!」 北栄町

 ここ、北栄町森藤のトウモロコシは、デントコーンという牛の餌にする種類のトウモロコシです。ツバメがねぐらとしてトウモロコシ畑を利用するのは全国的にも珍しく、見つけた当初、野鳥の会本部に連絡したところ、聞いたことがないと言われたとか。
 今日の探鳥会には、このねぐらを2019年(?)に見つけてくださったOさんも遠方から参加してくださいました。参加者は11名(うち非会員5名)。見つけた当時の様子をお聞きしたり、地面でエサをついばむヒバリを観察したりしながらツバメがやってくるのを待ちます。

 やがて19時頃、空も少し薄暗くなり、ツバメたちがいよいよ現れ始めました。最初はやや離れた位置から観察していましたが、特に警戒する様子もありませんでしたので、皆でトウモロコシ畑の近くに移動して静かに観察を続けました。そして、時間がたつにつれてツバメの数は増え、推定5,000羽の集団に!ツバメたちが目の前、そして頭の上を飛び交う様子を「すごーい・・・」というため息と共に見守ります。ここのねぐら入りをご覧になったある方が「ツバメを浴びるよう」と表現しておられましたが、まさにそんな感じです。

 
 一度ねぐら入りしたと思われた集団が、何かのきっかけで一斉に飛び立ち、旋回してはまた入っていくというのを幾度か繰り返し、最後の集団がねぐらに収まったのが19時半頃。今回、ツバメのねぐら入りを初めて見るという方が3名おられましたが、皆さんが「感動した!」とおっしゃっていました。

 ここのトウモロコシは8月下旬には刈り取られるのだそうですが、南に帰るにはまだ少し早い時期なのにツバメたちはどうするのでしょうか?

 大規模な別のねぐらが近くに出来たりするのでしょうか?謎は尽きませんが、みな大満足の探鳥会となりました。 (by H.Y)


  西部 8/6 「ツバメのネグラ入りを見てみよう!」 米子市彦名

 今年のねぐらは、昨年までの米子市の安倍(浚渫池)、葭津(米子鬼太郎空港)ではありませんでした。役員が手分けしてようやく見つけたねぐらは、彦名干拓地隣の休耕田でした。集合場所の西部総合事務所から移動し、干拓地の橋に集まった20人が、いろいろ話をしながらツバメの到着を待ちました。

  ほどなく、少しずつツバメが飛んできます。中には我々のすぐ近くを飛ぶツバメもあり、そのスピードを体感できました。上空を大きな群れで飛び回り、やがてアシ原に吸い込まれるように入って、しばらくすると何事もなかったように静かになりました。


← ツバメの到着を待ちながらの
  ツバメ談義


 全体の羽数を正確にカウントすることはできませんが、2万羽程度ということでした。盛夏の風物詩として、1年に1回はツバメのねぐら入りを見たいと思います。(by H.T.)


・七月探鳥会の報告
(2023/8/08)

  中部 7/9 「ブッポウソウを見守ろう!」 琴浦町大父

 中部で開くブッポウソウの探鳥会はこれまで三朝でした。今回初めて琴浦町のブッポウソウを観察しました。

 大父集落入り口に車を止め、巣箱が観察できる場所に歩いて移動しました。すぐに巣箱を出入りするブッポウソウを観察することができました。ヒナに与えるエサ取りに大忙しの様子。そんな親鳥に頭が下がります。
 大父の巣箱は二つ。ここに巣箱を掛けたのが2007年秋でした。翌春には利用が始まり、今年で連続利用16年です。
 観察中、地元の方が声をかけてくれます。地元の方の協力があれば、巣箱の異変にもすぐ対応できるでしょう。また、無謀なカメラマンに対する脅威にもなります。地元の方とのよい関係づくりができればと願っています。

  ブッポウソウを見てなお時間が残ったので、ツバメの感謝状を贈呈した小谷パン店におじゃまし、ツバメを観察しました。
 学校給食用のパンがメインのお店なので、店頭にパンが並ぶことは珍しいのですが、この日はありました。「ウグイスパンがあるなら次はツバメパンを」とお願いし、ツバメのお店を後にしました。(by S.T)

← 小谷パン店に立ち寄り、ツバメを見学




  西部 7/9 「ブッポウソウを見守ろう!」 日南町

 今週の天候は大荒れ、水害もありました。天気予報も雨~大雨。中止も検討しましたが、メール等で「集合してもすぐ解散することもあり」と告知して決行しました。
 道の駅「にちなん日野川の郷」に集まったのは、私を含めて5人(全員会員)。まだ雨は降っていなので即スタート。いつものコースを急いで31番巣箱まで移動、雨を心配しながら観察していると雨が降り出しました。次の32番巣箱でカメラ画像を見ていると雨が強くなって、探鳥会は終了、解散しました。

   
       雨が降り出す前にブッポウソウを観察             雨の中のヤマセミ

(追記)
 帰り道の大雨の中で、電線にとまるヤマセミを見つけました。ビデオに録りました(右上画像)。
 悪天候で参加を断念された父子(会員でない方)を7/17に案内し、ブッポウソウを見てもらいました。
 (by H.T)


  東部 7/2 「扇ノ山で夏鳥に会おう!」 鳥取市扇ノ山

 梅雨の雨続きの中、今年は稀に見る好天の7月2日に扇の山で探鳥会を行いました。

 参加者7人(内、非会員1人、会員家族2人)で河合谷登山道~頂上を往復し、約4時間の行程。途中はずっとエゾハルセミの大合唱が続いていたが、合間に聞こえる鳴き声や木の間を飛び交うシルエットなどで20種を確認、ウグイス、カラ類などはもちろん、久しぶりのジュウイチや本命のコルリ、クロジも数は少ないが確認できた。

   
       登山中の我が隊              時々立ち止まって周囲を観察

 しかし、夏鳥の数は年々減っているように思われる。シカの食害が言われて久しいが、扇の山も登山道の両脇は下草が消えて年々遠くまで見通しが出来るようになっている。そのせいかどうかはわからないが、年々鳥の数と種類が減っていくのは残念なことである。
 
   
      ミドリヒョウモンの♂?            セミの抜け殻を発見!
(by S.T)


・「ツバメの子育て見守り活動」を実践の三団体に感謝状を贈呈
(2023/7/13)

 ツバメの保護活動を実践されている三団体に本部より感謝状が交付され、6月30日に吉田支部長によって各団体に贈呈しました。感謝状のほかにも、本部からはツバメのパンフレットを、支部からはツバメサポートグッズ(未来工業 糞受けシート)をお贈りしました。

 米子市のマルイ車尾店では、TV、新聞社の取材もあり、当日夕方にはTVで放映され、翌日の新聞にも記事として掲載されました。その後、琴浦町の小谷パン屋、三朝町の三朝中学校に移動して感謝状その他をお贈りしました。三朝中学校には、ツバメのねぐらマップ、図鑑(フィールドガイド日本の野鳥)もお贈りしました。

 なお、2021年度は、江府町の道の駅「奥大山」、大山町の道の駅大山「大山の恵みの里」、伯耆町の岸本中学校に感謝状を贈呈しています。

     
 ① 米子市 マルイ車尾店     ② 琴浦町 小谷パン屋      ③ 三朝町 三朝中学校

 ① 店の入り口で感謝状を贈呈
 ② 店内で贈呈(支部長の頭上の巣では抱卵中)
 ③ 校長室では、校長先生、生徒(支部会員)、支部長で記念撮影

 なお、日本野鳥の会本部が現在展開中の「消えゆくツバメを守ろう」キャンペーンも是非ご覧ください。
(by H.T)


・六月探鳥会の報告
(2023/7/08)

  西部 6/18「花回廊で野鳥と花を楽しもう!」 南部町鶴田

 昨年同様、8:20花回廊入り口に到着。一番乗りで待機。しばらくすると後ろに4台車が続きます。8:35きっかりこれも昨年同様、職員の方がやってきてゲートを開けてくれました。本日の参加者は10名(うち非会員3名)。曇り空が影響したせいか、予想より少なかったです。

 受付がすんで、西館から下に降りて谷を下り、また登り返し、北館から外周道路に出ます。このあたりにくると人の気配がぐっと少なくなります。斜面に咲いてるキキョウが可憐です。花が開く寸前のつぼみの形が面白いですね。子供の頃、「富山のくすりやさん」にもらった紙風船を思わせます。(年が分かりますね。)参加者のSさんは子供の頃、つぼみを手で挟んでパンッと音をたてて遊んだそうですよ。

   
     探鳥開始、でも鳥は少ないね。    キキョウの花、五角形のつぼみがなんともいえず面白い。

 そのまま歩いていくと、今を盛りのササユリとアジサイが美しく咲いています。ヒリリ、ヒリリとサンショウクイの声が聞こえて、正面の茂みに入って止まりました。いつもは飛んでる姿しか見せないのに、きょうは全員でじっくり姿を観察できました。
 しばらく歩いているとホトトギスの声、割と近い、期待して姿を探すが見つかりません。一瞬正面の枝に止まったが、また飛び立ちました。残念ながら観察できたのは私ひとりでした。

   
 ホトトギスの声が盛んに聞こえる、期待がたかまる。 意外に涼しく、皆さん足取りが軽かった。

 桜の広場のところではキビタキの声がしていましたが、姿は見せてくれませんでした。バラ園の中を通って水上花壇の階段のところで鳥合わせをし、終了となりました。鳥種は13種と少なかったのですが、曇り空で日差しはなく、適当に風があった為、意外に快適な探鳥会でした。 (by I.T)



  中部 6/11 「鎮守の森で小鳥のさえずりを聞こう!」 湯梨浜町倭文神社

 天気予報では50%の雨で下が、曇りのまま雨は降らずに実施できました。場所の倭文神社は、伯耆の一宮で、安産の神様で有名なので、探鳥会途中にも赤ちゃんを連れた参拝客が2組ありました。

   
       挨拶&自己紹介                経塚への山道を登ります

 野鳥はというと、14種類と少なく、見られた姿もあまりない寂しい結果でした。でも、霊験あらたかな神社の雰囲気は心を洗われる気持ちの良いものでした。参加者は14名(うち非会員3名)でした。(by R.Y、photo:H.Y)

   
      キビタキの姿を探します            お参りもきちんと!



  東部 6/4 「百谷でサンコウチョウを探そう!」 鳥取市百谷

 近年、久松山周辺で徐々に増加して来たサンコウチョウですが、二年前から理由不明の急減。一昨年から二年続けて六月のサンコウチョウ目当ての探鳥会はほぼ空振りという結果に。会員諸氏に聞いたところ、K氏夫妻が約十年前から百谷(ももだに)方面でサンコウチョウを毎年観察されているとのことで、今年から百谷に場所を移してサンコウチョウ観察会を行うことにしました。百谷は久松山・本陣山の東側に位置する谷沿いの集落です。

 当日は快晴、百谷公民館横の駐車場をお借りして19名(うち非会員2名)が集合。中には県中部や岡山県からの参加者もあり、サンコウチョウ人気をあらためて実感。本日の予定コースは本陣山東側を流れる鉱山川沿いの谷だが、はやくも集合の時点で他の谷からもサンコウチョウのサエズリが聴こえていました。

   
  サンコウチョウはこっちの方向に飛んだとか  ゴマダラシロエダシャク 蛾と蝶、どこで区別?

 鉱山川沿いにスギやヒノキの植林地の間を進みます。墓地にさしかかった辺りでサンショウクイのサエズリ。さらにサンコウチョウの「ツキ、ヒ、ホシー」の声!しばらく立ち止まって周囲を見回していると、参加者の中から「飛んだ!」の声が!自分はアサッテの方向を向いていて見逃したのですが、確認したら全体の三分の一くらいの人が「長い尾をヒラヒラさせて飛ぶのを見た」とのこと。

    
 あっちからもこっちからもサンコウチョウの声、声  帰り道ではオオルリが姿をみせてくれました

 川沿いをさらに進み、最近作られた林道を登って谷全体を見下ろす地点に。ここでは谷のあちこちからのサンコウチョウのサエズリを聴くことができました。この谷から本陣山にかけての山腹の大半がスギやヒノキの造林地で、彼らの繁殖地として好適のようです。
 この地点からもと来た道を引き返しました。帰る途中では、近くの木のてっぺんにオオルリが止まってくれて、その姿をじっくりと見ることもできました。この谷は比較的開けているので、スコープを持参しても十分使えます。
 駐車場に帰って鳥合わせ。クロツグミ、センダイムシクイなど全24種。サンコウチョウの数はとりあえず5+としましたが、実際にはもっと多い印象でした。来年の六月探鳥会もここで決まりですね。今回姿が見られなかった方は来年に期待しましょう。(by 管理人)



・五月探鳥会の報告
(2023/5/24、5/30追記)

  西部 5/21「BW in 大山」 大山町大山寺

 コロナ禍でのイベント開催自粛解除?後、初の「BW in大山」(山楽荘共催、日本海新聞特別後援)でしたが、まだまだ大勢での宿泊付きイベントには回帰できません。今年は「昼食に山菜フルコースを山楽荘で楽しもう!」付き探鳥会として実施しました。

   
     集合場所の山楽荘駐車場にて         大山北壁をのぞむ寂静山コース

 お天気に恵まれ、参加者は62人(会員29・会員外33)も集まりました。探鳥会は初めて、双眼鏡を使って鳥を見るのも初めてという方も多く、双眼鏡のレンタルや使い方の説明も行いました。探鳥ルートは阿弥陀堂コースと寂静山コースを4班に分けて回りました。緑が濃く茂ってなかなか鳥の姿を捉えることができませんでしたが、それでもたくさんの鳥の鳴き声を楽しみました。久しぶりにアカショウビンが何度も鳴いてくれてみんなを喜ばせてくれました。サンコウチョウの声を聞いた班もあったようです。

   
      タニウツギが満開でした          参道の杉の木でジョウビタキを発見

 
 この他にオオルリ、キビタキ、ヒガラ、ゴジュウカラなど33種を確認しました。お昼には豪華な山菜フルコースを久しぶりに(3年ぶり?)山楽荘の大広間でいただきました!
(by T.T)


 ← 山楽荘大広間でのランチ風景





  東部 5/14「青い鳥を探そう!」 鳥取市樗谿公園

 毎年五月に恒例の「青い鳥を探せ」探鳥会。青い鳥と言えばその筆頭がオオルリですが、当地樗谿のオオルリは年々減少傾向。昨年は、ついに探鳥会当日に「鳥取市の鳥」であるオオルリが確認できずという初の事態に。

 今年も連休中に一度サエズリを確認したもののその後は現れず、ようやく探鳥会前日に再確認できてホッとしました。最近の状況を把握したいと数日前に樗谿の北に並行する栗谷と水道谷とを歩いてみたものの、オオルリのサエズリの確認は水道谷の一カ所のみでした。どの谷でもニか所程度は鳴いていた数年前までに比べればオオルリの減少は明らかです。

 さて、探鳥会当日。前夜の夜半には雨が上がるとの予報が外れ、集合時刻の8時の一時間前から再び雨に。それでも定時には22名が集合。「初心者向け探鳥会」というタイトルが効いたのか、非会員の参加は12名を数えました。

 とりあえずは森に囲まれて雨があまり落ちてこない上の車道を傘をさして歩くことにしました。キビタキが雨の中でも二、三か所でさえずっていました。御宮池に到着して東屋からカルガモ夫婦を観察。このペアは毎年五月中旬から抱卵に入るようで、その間は池には♂一羽だけが残って警戒役を務めます(この数日後、近くで♀が抱卵に入ったようです)。

   
  東屋で雨宿りしながら「何か出ないかなあ」  モミの木の下、タツナミソウが静かに咲いていた

 初参加の皆さんとあれこれとオシャベリしているうちに雨も小降りになった頃、会員O氏(この日はO氏が三名参加)が池の奥のモミの木の先端にオオルリを発見。距離があり、スコープも雨で曇りがちでぼんやりとではあったが、その姿を参加者の皆さんに見てもらえました。

  そのうちに雨も上がったので池を一周、ヤマガラ、シジュウカラ、アオバト、ツツドリの声。堤から階段を下っていると近くでオオルリのサエズリ。神社近くまで下った所で、多分、同じ個体が近くのスギのてっぺんに停まり、ようやくスコープでしっかりとその姿を確認できました。

 雨の中ではあったが、三か所でオオルリが確認できたので一応はなんとか合格という所でしょうか。熱心に探してもらったベテラン会員諸氏に感謝です。この日の確認は全18種でした。

 神社の脇からオオルリの姿をはっきりとゲット!

 さて、樗谿でオオルリに限らず夏鳥全般が減少している原因の一つとして、シカの食害が挙げられるように思います。二、三年前から、樗谿では主に冬季に笹やアオキの先端部がシカに食われた跡が目立つようになっていましたが、さらに、この春には笹藪や下草が根こそぎ消失してシダ類しか残っていない場所があちこちに現れるようになりました。
 このような現象は今世紀に入ってから県東部の県境付近の山地で始まり、数年前から一気に加速、扇ノ山では平坦な場所には笹藪も下草も無くなって、ブナ林の中を百m先まで見通せるほどになってしまいました。「下草の消失 → 産卵場所や幼虫の食草を失った昆虫の激減 → 昆虫を餌とする小鳥の激減」という流れが現在進行中のようです。

 もはや高い山では十分な食料を得られなくなったシカの大群が、最近では特に冬季に餌を求めて久松山山系などの低山にまで降りて来るようになりました。現時点でも新しい食み跡があちこちに見られるので、春になっても山に帰らずに里山に留まっているシカが多くなっているようです。

 既に扇ノ山では、野鳥のサエズリが聞こえてくるのはササが密生してシカが入れない渓谷側からが大半となりました。地形が急峻な氷ノ山ではまだそこまで深刻ではないものの、今後はこのような状態がさらに県内各地に広がっていくのではないかと危惧しています。今までは山陽側だけにいたシカが、降雪量が減ったために山陰側にも進出するようになったためであることは明らかです。これも地球温暖化による環境変化の一例なのでしょう。
 (by 管理人)


  中部 5/14 「青い鳥を探そう!」 倉吉市打吹公園

 曇り時々雨というあいにくの天気でしたが、初心者向け探鳥会に、初めての方5名を含む14名の参加がありました。
 まず、集合場所の駐車場でツバメやコシアカツバメが飛び交い、空を見上げるとサンショウクイがピリリピリリとお馴染みの声をあげながら飛んでいました。倉吉博物館の裏側にツバメが営巣していて親鳥が一生懸命に餌を運んでいました。偶然にもスタッフの方がいらっしゃったので、2日前に撮られた4羽のヒナの写真を見せて頂きました。名残惜しいですが、ツバメにストレスを与えないよう、短時間でその場をあとにしました。

   
  あいにくの雨の中、倉吉博物館裏に集合      倉吉博物館通用口のツバメ注意の看板

 公園内を進むと、ヒヨドリやコゲラの鳴き声が聞こえてきました。地面には、イソヒヨドリの雄が何かをついばんでいるようで、しばらくの間その場にいて私たちを楽しませてくれました。

 打吹山に入ると、キビタキの美しいさえずりが聞こえてきました。なんとか姿を見ようと雨の中を探しましたが、残念ながら見つかりません。イノシシ、マムシ、スズメバチの注意喚起の看板に注意しながら山道を進みました。メジロやヤマガラ、ソウシチョウの声も聞こえてきました。

  展望台に集まり、雨宿りをしている間に、青い鳥に関するクイズや、鳥取県市町村の鳥に関するクイズを楽しみました。それからウグイスに関するお話(名前の由来など)を聞きました。天気が悪いので、頂上に向かうのは諦めて帰路に向かい、公園の東屋で鳥合わせをして、今後の探鳥会の予定やイベント案内、SNSに関するマナーなどのお話がありました。

 初心者の方々の感想は、鳥の鳴き声を聞き分けられるようになりたいというものでした。今後もいろいろな場所で鳥見を楽しんで頂きたいですし、これを機に野鳥の会の探鳥会にもどんどん参加して頂きたいですね。
              (by M.M、photo:H.Y)
  ↑ キビタキの声のするほうへ進みます


  西部 5/14 「青い鳥を探そう!」 大山町

 開始早々の大山寺はガスに覆われ、どうなることかと心配されましたが、26人もの参加者が集まりました。初心者向け探鳥会との位置付けなので、今回初めて参加された方たちが中心のビギナー班(会員外16人+会員4人)と会員班に分け、大山寺参道付近を探鳥しました。

   
      ガスに覆われた大山寺           杉の梢のジョウビタキを見ています 

 怪しい天気ながらも意外と鳥の姿はキャッチできます。ソングポストで囀るホオジロ・カワラヒワ・サンショウクイで双眼鏡の使い方をしっかり練習しました。参道の杉の梢でジョウビタキが囀っています。ビギナー班の方が、この鳥は冬に自宅の近くにいるのですが、夏でも見られるのですか、との問い。そうです、大山寺で繁殖しているからこそ聞くことができる貴重な囀りとその姿を楽しんでもらいました。

   
      新緑滴る中ミソサザイの声        帰途の参道で出会った地蔵着ぐるみ

 そうこうするうちに霧も晴れ、青空も見えてきましたが、オオルリの声が遠い遠い・・・。そろそろ時間も押してきたので帰ろうか・・としていた矢先、今まで近くの梢に陣取っていたサンショウクイが、いつの間にかオオルリにとって代わって囀る姿を見るというどんでん返し!ビギナー班では全員が青い鳥をゲットしてコンプリート!確認された鳥はキビタキ・クロツグミ・ミソサザイなどを含め28種でした。(by T.T)


・四月探鳥会の報告
(2023/5/7)

  西部 4/16 「大山一斉清掃+春の小鳥たち」 大山町

 4年ぶりに再開された大山一斉清掃!コロナ禍により最後に開催されたのはなんと2019年秋(10月)でした。集合場所(開会式会場)の博労座駐車場には、いつものように自衛隊も揃って総勢500人余り(主催者発表)、当支部としての参加は19人(会員外1人含む)でした。

 開始早々は今にも雨が降りそうな天気でしたが、いつものように大山寺橋から横手道入口まで道路沿いを歩きながらゴミを拾いつつ、鳥の姿と声を探しました。

   
     霧に煙る大山寺橋からスタート      桜と若葉の中、ごみ袋を下げて歩く参加者の姿

 途中にわか雨に降られながらも、至近距離でコマドリの声(姿を確認した人も)を聞き、ゴジュウカラの元気な囀りも耳にしました。今年は春の花の開花が例年より早いようです。タムシバ、オオカメノキ、ヤマザクラ、トキワイカリソウ、イチリンソウ、タチツボスミレなどが咲いていました。


   最後は「横手別れ」に集合して鳥あわせ


  雨に濡れて俯くイチリンソウ    解散後でしたが、大山寺橋のところではオオルリの声と姿も確認
                  できました。観察された鳥:24種(by T.T)


  中部 4/9 「春の山の小鳥たち」 倉吉市関金町

 国道313号、スウィートランドTAKARA向かいの駐車場に一旦集合してから、犬狭峠展望駐車場に移動し、そこから関金簡易水道水源までの往復約2㎞を散策しました。この道は、国道313号が新しくなってから交通量が大きく減り、安心して歩くことが出来ます。

   
     耳を澄ませ、鳥の姿を探します        簡易水道水源付近で虫を観察

 この日は、昨日までの春の嵐とは打って変わって風もなく快晴!でもちょっと良いお天気すぎるかも?!案の定、鳥の声はするのに、明るすぎて警戒しているのか、なかなか姿を現してはくれません。それに、方角によっては逆光でまぶしくてよく見えません。鳥見にはちょっと曇ぐらいがいいというのも頷けます。

 それでも、皆で耳を澄ませ、慎重に足を運んで声のするほうを探します。あっ、メジロがちらっと見えました。緑の中に緑は見えにくい!

   
     鳥合わせの後、情報交換             春の女神 ギフチョウ

 鳥見歴の浅い方が、「一人で見に行っても、鳴き声だけでは何が何やらわからない。」とおっしゃっていましたが、探鳥会はベテランから直接教えてもらえるとても良い機会です。今回はシジュウカラとヤマガラの聞き分けについていろいろと話が出ましたので、この方も少しコツをつかまれたのではないでしょうか。

 鳥の姿は少なめでしたが、チョウや虫、花など、山の春を楽しみながら、いろいろと情報交換もできた楽しい探鳥会でした。(by H.Y)


  東部 4/2 「つづらお城址で春の小鳥を探そう」 鳥取市湖山池

 事前の予備調査を行った日は良く晴れて風も無く穏やかだったが、探鳥会当日は晴れてはいるものの、湖面を渡って来る風は強くてとても冷たかった。また例年であれば桜が満開なのに、今年は開花が昨年より8日も早く、もう散り始めていた。

 早めに来たメンバーと雑談している最中、葦原に1羽の大きな鳥が飛来、コウノトリだ! まるで探鳥会の開催を歓迎しに来てくれたみたいな出現だった。他にイソシギも、シャッター押してくれと言わんばかりに近くに飛んで来た。参加者16名、集合して注意事項などを説明。
  探鳥開始、最初に葦原をウォッチ、コウノトリを観察しようとした矢先にカモが一斉に飛び立った。コウノトリも飛び去ってしまった。ジックリ観察して頂こうと思っていたのに残念な結果に。

 ほどなくしてカモ類が帰って来たので観察を再開、ヒドリガモ、アメリカヒドリ、コガモ、マガモ、カルガモなどが見られた。他に、コチドリ、カワラヒワなど。

   東屋の近くでアメリカヒドリを探す

 葦原の東屋から桜の咲いてる公園に移動、モズ、シロハラ、ツグミをウォッチ。ここまでは定番のジョウビタキは現れてはいない。寒い寒いと言いながら湖岸を移動、見晴らしの良い展望台に上がる前にハヤブサ、ミサゴなどをウォッチ。

 展望台では、渡りの途中か、ヒヨドリが70羽ほどが一斉に岬を出たり入ったり。先ほどのハヤブサを警戒しているのか。湖面には、キンクロハジロが大よそ150羽以上残っている様子、オオバンなども見られた。

 展望台を後にして元の集合場所へ。途中メジロの囀りが樹上に聞こえ、スコープで目視、大きく口を開いて囀っていた。参加者からは「あんなに小さいのに、ミソサザイやらメジロやら大きな声で鳴く」と感心する声。

 スタート地点へ戻り全員で鳥合わせ、猛禽類、シギチ類など合わせて27種が見られた。今回、とても目の愛らしいジョウビタキが最後まで姿を見られず、本当に残念でした。(by K.O)


・三月探鳥会の報告
(2023/3/21)

  西部 3/12 「大山のふもとで春を探そう」 伯耆町

 春を探そう! 久し振りの里山を歩きました。天気も黄砂、PM・・等ではっきりしない曇り空でした。ヒバリの声を聞きながら進む。道路沿いに咲いている小さな水色の花(オオイヌノフグリ)を見ながら進みました。フェンスの上に止まっているジョウビタキ(♀)を近くで見、可愛いらしさに皆の顔が笑顔に。 スズメ、ヒヨドリ等の常連さんや、春を告げるウグイスの声を聞きホッとしました。

   
  ソーナーパネルのフェンスにジョウビタキ♀    ウグイス、ホオジロのさえずりを聞く

 今日は気温も上がり途中で水分補給の休憩。道路沿いの桜の木の蕾み等はまだまだでした。田んぼではツグミ、カシラダカ等を見る事ができました。
  最終地点の福岡池へ。急な坂を登って土手へ。カルガモ、コガモ、カイツブリ、等を見る。一寸休憩。藪の中の小道を通り広場へ。取合わせをして解散しました。

 今日の参加者は22名。会員外の方は3名。内2名は県外の方でした。鳥種は28種でした。いろいろ春の訪れを感じながら景色を見ての里山歩き、本当にお疲れ様でした。
(by K.Y、photo H.T)
      福岡池の堤で観察中


  中部 3/12 「海岸の野鳥探し&ゴミ拾い」 琴浦町

 天気のよい日でした。加勢蛇川河口に集合しました。波間に浮かぶ野鳥の姿があります。ウミネコやカンムリカイツブリ、オオハムやアカエリカイツブリもいます。海面すれすれを飛ぶ野鳥の姿もあります。上空を東に移動するのはアオサギです。気持ちよさそうです。ウグイスの声も聞こえます。のどかです。

 海岸を西に移動しました。漁港近くの電柱にイソヒヨドリがいました。その奥の電線にも野鳥の姿がありました。わー、ツバメだ。この春、初のツバメです。ようこそ、お帰りと喜んでいると電線から飛び立ち、飛翔する姿も見せてくれました。砂浜にはチドリの群れも。ここで探鳥終了。

   
       海は広いな、大きいな        あるある、発泡、ペットボトル、漁具、漁網

 さて、ゴミ拾いです。海岸に出ると、発泡スチロールがそこかしこに散乱しています。「四方八方に発泡だー!」などと叫びながら、ゴミを拾い集めました。昨年春の由良海岸同様、ペットボトルやプラスチック容器、漁具、漁網などなど、あるわ、あるわ。終わりの見えないゴミ拾いなので、用意した透明ビニール袋が満杯になったところで終了。
 ヒバリのさえずりやツバメの姿に春を感じながらのゴミ拾いでした。今回も、いいことしたなあ。(by S.T)


  東部 3/12 「水辺の冬鳥を観察しよう」 鳥取市河原町

 参加21人(うち非会員6名)はありがたい人数です。風が少々強かったのですが、うららかな春の気温と冬鳥もたくさん見えてよかったです。釣り人が川の上下にいましたが、かえって鳥たちがまとまって見えました。

   
  ヨシガモ発見! オカヨシガモもいるよ。      今年も堤防に菜の花が咲きました

 平坦な行く道の真ん中に一羽のハシボソガラス。何かをつついている様子。甲虫、この時期に? 近づいてみると真っ二つに割れたクルミ。落として車にひかせて中身を食べていたのです。鳥取市の千代橋詰めには、何度も車にひかせるカラスがいることはよく知られていて、Kさんはそれを観察されているそうです。同じ個体ではないと思うのですが、ほかでも聞くので全国的にも広がっているのかもしれません。

   
  ユキワリイチゲが陽の光を浴びて満開に      ピンクのオドリコソウも咲いていました

 探鳥会には親子での参加が2組ありました。母・娘、母・息子の組み合わせでしたが、どちらも母親。これは個人的な見解ですが、今までの他のイベントでも、父子より母子の子供たちのほうが積極的で、そのあとも長く参加してくれるような気がします。母子でも祖母・孫でも良いのですが、女性のほうがすそ野が広がっていく様に感じられるのですが? (by H.O、photo:管理人)


・二月探鳥会の報告
(2023/2/15、3/10追記)

  西部 2/26 「西部海岸で海鳥を探そう」 県西部海岸

 風は冷たいもののお天気に恵まれ、集合場所の日野川河川敷ではもうヒバリが囀っていました。日野川河口にはカモメ類は少なかったものの、ヨシガモの群れ(15羽)とウミアイサ(5羽)を順光でしっかり観察しました。ウミアイサはディスプレイの最中で、オス同士が激しくつばぜり合いをしていました。

   
     集合場所の日野川河口にて            シノリガモを探して

 いつものように海岸沿いを車列を組んで東進し、淀江港経由で御来屋港まで流しました。青い海面と波頭のコントラストの中にお目当てのシノリガモやヒメウも確認し、眩しい青空にはミサゴも飛んできました。参加者は19人(会員外5人)、カモ類・カモメ類などを中心に29種を確認しました。(by T.T)


  中部 2/12 「コハクチョウを見よう!」 湯梨浜町天神川

 この日の企画は、コハクチョウのねぐらに集合し、飛び立つ様子を観察した後に、餌場に移動するものでした。ところが、この日は餌場へ旅立たずねぐらに留まったままでした。そのため、探鳥場所を移動することなく堤防の上で観察を続けたところ、クロツラヘラサギなどが出て、最終的に30種類もの多くの鳥が観察できました。

   
         観察風景               北帰行の話などをしました。

(by R.Y, photo:H.Y)


  東部 2/5 「日光と酒津で冬鳥を見よう!」 鳥取市気高町

 前年2月の東部探鳥会は、コロナと荒天の関係で中止となったのですが、今年は明るい日差しの下で実施することが出来ました。風も弱く、理想的な条件です。雨の心配が無いのは4年ぶりでした。参加者も19名と盛会でした。
 日光ではコハクチョウやヒシクイが外の水田に出てしまっており、水鳥の数は多くありませんでしたが、マガモやハシビロガモ、オカヨシガモをはじめ、お馴染みのカモ類がじっくり観察できました。
 とにかく東から明るい日が差しており、鳥たちが順光で観察できる絶好の条件です。距離は遠くても、実物と図鑑とが照合しやすい条件だったので、初心者の皆さんにも楽しんでいただけたと思います。ツクシガモの鮮やかな赤いクチバシや、マガン24羽の飛翔も見応えがありました。

   
        日光でカモ類を観察            続いて、酒津でヒメウやカモメ類

 続いて次の目的地である酒ノ津港へ車で移動し、岸壁から海上や防波堤を観察しました。ここではヒメウやカモメ類など定番の種が観察できました。特に曇天では黒いだけのヒメウの体が青光りする様は、お日様あってこそですね。
   
     防波堤上を散策します            岩礁の上ではミサゴが食事中でした

 今回はこの時期としては珍しく、天候に不安のない理想的な探鳥会でした。集合場所の龍見台での観察を含めて、全37種が記録できました。皆さんありがとうございました。(by A.Y)


・一月探鳥会の報告 (2023/1/13)

  1/8 「中部にみんな集まれ! 新年合同探鳥会!」 湯梨浜町東郷池

 毎年恒例の東中西部の合同探鳥会を、今年は中部の東郷湖あやめ池公園にて開催しました。参加者は東中西部から24名でした。
   
   開始時は雨、東屋で自己紹介と抽選会         雨の止み間に湖岸で観察

 前半は、あいにくの天気のため、東屋で参加者の自己紹介や抽選会をしながら過ごしました。しばらくすると雨が止み、公園内を散策しました。

   
     かなり小降りになったかな?           東屋に戻って鳥合わせ

 ヒヨドリやキジバト、ハシブトガラスなどお馴染みの鳥たち、ハクセキレイの追いかけっこなどを観察。シロハラやトビも姿を見せてくれました。

 湖のほとりまで来ると、当日はカヌーの練習場になってしまっていて、普段なら近くでたくさん見られる鳥たちの姿がありませんでしたが、マガモ、オカヨシガモ、カルガモなどのカモ類やミサゴなどが観察出来ました。
(by M.M)


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