.
・2023年発信分
・十二月探鳥会の報告
(2023/12/17)
西部 12/10 「飯梨川で冬の水鳥を探そう」 島根県安来市
12月と思えない陽気、集合場所の道の駅「あらエッサ」には参加者が20人、車15台。なかうみ農村公園に移動してそこで分乗、いざ飯梨川へ。
河口では赤いくちばしが目立つミヤコドリ、首を振るソリハシセイタカシギ。中海で潜水を繰り返すホオジロ雄。上空にはミサゴ、遥か沖合には多数のカンムリカイツブリ。
飯梨川河口は春の陽気 ナベヅルは飛んでいく
論田では遠くの水田にナベヅル2羽、近づき過ぎたカメラマンに追われて飛び去ってしまった。農村公園に戻り、畦道にたたずむタシギ、タゲリ、水田の上を飛ぶズグロカモメを観察。するとコハクチョウが近くの水田に着地。マナヅルが西の方へ、ナベヅルが東の方へ飛翔。鳥合わせのたびたびの中断も止むを得ない。
結局、合計33種を確認したが、ホシムクドリ、ノスリ、ジョウビタキなどの常連さんには会えなかった。最後に、TT手作りのリースなどクリスマスプレゼントを渡して解散。(by HT, photo:ToTo)
中部 12/10 「ヨシガモの美しい羽根を観察しよう」 倉吉市明治町
今回の探鳥会の場所には、理由はわからないのですが、毎年必ずヨシガモが数十羽やってきます。ところが今年は、下見の時からカモ類自体が少なく、ヨシガモも数羽しかいない状況でした。大丈夫かな?と少し心配しつつ、探鳥会のスタートです。
まずは、Мさんが図書館から借りてこられた、野鳥のヒナの写真集でひと盛り上がりして、その後、いよいよ出発です。歩き出してすぐの公園では、アトリとムクドリの群れと出会うことが出来ました。そして、川沿いの土手に上がると、今度は遠くにカモ類やコブハクチョウも見えます。それらに近づくように上流方向へと歩くと、近づくにつれてカイツブリがいることにも気づきます。
スーパーの屋上のドバトの群れや、飛んでくるカワウやトビを観察していると、Yさんが川向こうの山腹に止まるノスリを見つけてくださいました。
おっと、こんなにのんびりしていては、時間内にヨシガモまでたどり着けません。少し速足で歩きながらも、出口橋のところではカワガラス、イソシギ、カワアイサなどを観察しました。
和田橋からヨシガモを観察
そしてやっと和田橋に到着。ヒドリガモがいますが、ヨシガモは・・・いました!右岸側の流れの岸際に4羽を確認。交代でスコープを覗いたり、図鑑で色や形を確認したり、ヨシガモを初めて見たという方もおられました。
出口橋からイソシギを観察 銀杏のじゅうたんで鳥合わせ
引き返すころには気温は22℃! 12月だというのに、冬の格好で歩いていると汗ばむほどの陽気です。上着を腕に抱えて集合場所まで引き返し、今回もNさんのお茶をごちそうになりながら鳥合わせをしました。3㎞ほど歩きましたが、今日のお題のヨシガモが見られてよかった、よかった。(by HY, photo:M.M)
東部 12/10 「初めてのバードウォッチング in 湖山池」 鳥取市湖山池青島
鳥取県立博物館・湖山池情報プラザと当支部の合同開催の「初心者向け探鳥会」。博物館側の参加者がスタッフも入れて21名、当支部側が27名(うち非会員8名)の盛況となりました。一週間前の予報は雨模様で心配していましたが、近づくにつれて予報は改善。当日は晴れて無風、絶好の観察会日和に。今回の参加者の日頃の行いがよほど良いから?
初心者向け探鳥会ゆえに、事前に双眼鏡の使い方を念入りに説明
予定コースの青島の周回道路は天気の良い日には多くの人が歩いたり走ったりしています。混雑を避けるために全体を二つの班に分けて、それぞれの班に、主にベテラン会員からなる当支部が誇る専門家数名づつを解説員として配置しました。野鳥、植物、昆虫、キノコ、歴史等々、「湖山池のことなら、質問、何でもOK!」。
青島大橋を渡って左に進みます。この冬の湖山池は昨年と同様にカモ、カイツブリ、カワウ等の水鳥が著しく多く、先月下旬に実施したカモ類の調査では池全体で七千羽越え。一年前の九千羽超には及ばないものの過去二番目の数を記録しました。その約八割が、潜って小魚や小型甲殻類などを捕食するキンクロハジロ、ホシハジロ、スズガモなどの潜水ガモです。湖面のどちらを向いても水鳥だらけなので観察対象には困りません。
青島の周りは潜水ガモであふれかえっている
常連のオオワシは二日前に今シーズンの初認。今日はふだんとは別の場所に停まっていましたが、参加者にはスコープで対岸の木の枝に停まっている姿を見てもらいました。これで31シーズン連続の飛来。相当の高齢になっている可能性は高いが、来シーズンもまた来てくれるのでしょうか。最近は二月の初めには北に帰ることが多く、それまでに最後になるかもしれないその姿をしっかりと観察しておきたいものです。
「ミュー」の声が可愛いヒドリガモの群れを観察 人生初のオオワシウォッチング
この日は風が無く波が立たないので、マガモ、カルガモなどの草食系のカモは湖面で昼寝。潜水ガモたちは時々潜水しては採食しています。一番忙しそうなのが、主に魚食の数少ないホオジロガモとミコアイサ。魚を追いかけるのに忙しいのか、湖面に浮かんでも数秒後にはまた潜ってしまい、スコープに入れてもしっかりと見ることができません。「また潜った!」の声があちこちから聞こえます。
青島西岸でオオワシを観察した後は、標高60mの山頂の展望台(日本海も鳥取市街も見渡せる)に登る組と、このまま島を一周する組とに分かれました。自分は周回道路組に加わり、陽の光を浴びながらのんびりと歩きました。冬に入っても異常に暖かいせいか、カラスザンショウやハゼノキなどの冬の間に小鳥が食べる木の実がほとんど減っていません。センダンの木だけは、実を一杯つけているのと、既に全く実が無いのとの二通り。この差はいったいなぜ? 猛禽類からの逃げやすさが関係しているのかも。
左は島の南西岸のセンダンで実が鈴なり。右は島南側の広場に面したセンダンで実はゼロ。
東岸側に廻ってしばらく歩くと、展望台組が山道を降りて来て再合流。「小鳥は出た?」と尋ねると、「いや、とても少なかった」とのこと。留鳥のカラ類はゼロ。アトリ、ツグミ、シロハラなどの冬鳥も少なかったそうです。最近感じるのは、今の青島公園は草を刈り過ぎということ。
小鳥の多くが虫を主食としているが、虫が食べる草を刈ってしまえば虫もいなくなる。虫がいなければ小鳥も来ない。この周回路を歩いても、蝶もトンボも小鳥も飛ばないのではさびしい。
特にグランピング施設が出来てからは、この島の平坦な場所はことごとく芝生と見間違うまでに短く刈り込まれてしまった。この傾向は青島公園と福井公園で特に目立つ。行き過ぎた景観重視の結果、生物多様性を大きく損なってしまっている。その一方で湖山池周辺の公園では、つづらおや福井展望所のように、子どもの背丈に達するほどにまで雑草が伸び放題のまま放置されている場所も多い。鳥取市の公園管理方法の見直しが必要だろう。
さて、再び橋を渡って「本土」に帰り、情報プラザの展示室を借りて鳥合わせ。小鳥は少なかったものの水鳥は多く、全部で35種を記録しました。天候にも恵まれて楽しい探鳥会でした。小学校低学年の子供たちも、自分で双眼鏡を使って色々なカモたちを見ることができるようになりました。
終了後、鳥インフル対策として博物館のスタッフの皆様に靴の裏側の洗浄をやっていただきました。この合同探鳥会では、他にも配布資料の準備、双眼鏡操作方法の説明等、博物館側には毎回お世話になっています。今回も大変お世話になり、ありがとうございました。 (by 管理人)
(追記) 「植物食カモの珍しい採食方法を発見!」
この探鳥会の開始直後、青島大橋を渡り始めた時、橋のすぐ近くの水面でマガモとカルガモの計五羽(うち一羽はマガモとカルガモの交雑種♂、いわゆるマルガモ)が、水面でお尻を空に向けて逆立ちして何かを食べていた。これは池や川の岸近くの浅瀬ではよく見る姿。彼らは逆立ちして嘴がとどく範囲の水底の水草などを食べる。でも、何かが変だ。この場所の水深は1m以上で、たぶん2mくらいはあるだろう。ここでマガモが逆立ちしても、その嘴が湖底にとどくはずはない。おまけに、今の湖山池の湖底には水草が一本も生えていないことが県の調査で既に判っている。
水中にただよう何かを食べていると気づいた瞬間、何と、今度はカモたちは勢いをつけて水の中に飛び込み始めた。長年カモの観察をしているが、マガモやカルガモが尾羽が完全に水没するほどにまで水中に潜る姿は見たことが無かった。彼らの羽毛はスズガモやキンクロハジロなどの潜水ガモよりも空気を含みやすいらしく、潜った数秒後には
浮力に押し上げられて
水面に飛び出してくるのだが、すでに何かをくわえているようで、水面に浮いたまま嘴をクチャクチャやって、その何かを食べている。
ここで、ようやく自分が何を見ているのかが判ってきた。今の湖山池の生態系を一番下で支えているのがニホン
イサザアミ
などの小型の甲殻類だ。このことは県の調査でも既に明らかになっていて、現在著しく増えている潜水ガモ、セイゴ、小魚などの主要な餌になっていると推測されている。
本来は主に植物質の餌を食べているマガモやカルガモなのだが、眼下にいるカモ達はその小型甲殻類を狙って潜っているのだろう。マガモ、カルガモ、ヒドリガモなどは主として岸辺の草や水草などを食べるが、目の前に来た昆虫や小魚などを口にすることもある。おそらく、ここの水中では、アミ類などの小型生物が濃い雲のごとく漂っているのだろう。深くは潜れず水中での動きが不自由なはずのマガモやカルガモでも、容易につかまえることができるほどまで濃密に・・。
アミ類などの小型甲殻類の餌は
デトリタス
(分解しきれていない生物残渣の総称、プランクトンや魚の死骸、枯葉、生物の糞等々)が大半と言われている。夏の間、海から入ってくる高濃度の塩水は、淡水よりも密度が高いので湖底深くに直接流れ込み、そこに留まる。夏の太陽で熱せられた表面水も、温度が上がって密度が軽くなるので表面にとどまり続ける。結果として湖水の垂直方向の循環が停止する。空気中の酸素が湖底までとどかなくなって湖山池の湖底は無酸素状態となる。湖底に降り積もるプランクトンの死骸などは酸素がないので分解されず、そのまま湖底に蓄積されていく。
冬が近づいて池の表面の水が冷えて来ると、その水の密度は高くなり下降して底の方にまで移動するようになる。気温が冷えるにつれて湖水の垂直方向への循環は盛んとなり、酸素の豊富な表面水が湖底にまで届くようになって無酸素状態は解消される。現在の湖山池では、この湖底の無酸素状態がほぼ解消される時期は11月頃のようだ。なお、湖山池・湖山川の三か所の水底に県が酸素濃度計を設置しており、その測定値がリアルタイムで毎日公開されているので、興味のある方は確認されたい。
湖山池溶存酸素・塩化物イオン濃度観測システム
さて、湖底に酸素が供給されるようになったことで、池内の表層から中層を泳ぎ回っていたアミ類などの小型甲殻類が湖底に蓄積されていたデトリタスに到達することが可能になる。豊富な餌を利用して彼らは爆発的に増殖、それを狙って小魚やスズキ、さらに上に述べたように数千羽もの潜水ガモがこの池に集まってくる。ルアーを振っている釣り師たちやカワウの大群は、夏の間の湖山池の無酸素状態が生み出した恩恵を冬に享受しているとも言えるのである。湖山池に31シーズン連続で飛来して来ているあのオオワシも、近年はこの受益者リストの一員に名を連ねているに違いない。
さて、アミ類は、単に湖底のデトリタスの消費者だけで終わるのではない。彼らも魚やカモに食われて、それらが排泄する糞に形を変えて湖底に蓄積されることになる。幸運にも食われずにすんだアミも、やがては死骸となって湖底に横たわることで、来年に向けたデトリタスの一部となる。潜水ガモの数が年々増えているという事実は、このデトリタスの量、言い換えれば湖底に蓄積される有機物の総量が年々増加していることを示している。
潜水ガモの数は池の富栄養化の指標、バロメーターにほかならないと言ってもよいだろう。今後、湖山池の富栄養化はどこまで進むのだろうか。どこかで平衡点に達して安定するのだろうか。その答えを、まだ誰も知らないように見える。 (by 管理人)
・11/26に米子市で「こども自由研究発表会」を開催しました
(2023/12/01)
2023年11月26日(日)に米子市両三柳の鳥取県立武道館会議室にて「第16回こども自由研究発表会」を開催しました。
この発表会は、当支部、「中海水鳥国際交流基金財団(米子水鳥公園)」、地域貢献団体「スワン米子」、及び「米子水鳥公園友の会」の4団体で毎年共催しています。米子市小学校教育研究会理科部の協力を得て、米子市児童科学作品展に出品された作品の中から自然科学分野の10作品程度を選抜、学校経由で作者の児童に参加を依頼しています。
発表会場の全景
発表会では、展示されたポスターをカメラで写した画像やパワーポイントなどで作成されたプレゼン資料を学会と同じようにスクリーンに映して本人が説明し、会場から質問を受けます。
進行は発表会を卒業した楠さん(高校生、支部会員) 支部会員の山田さん(6年生)が発表
今回は、2年生2人、3年生4人、6年生1人の7人が発表してくれました。毎年のように発表する子、前年から継続研究している子もあります。
プレゼン未経験の子どもたちも、開始前の短時間の予行演習だけで堂々の発表者になります。会場の子どもたちからの質問もたくさんありました。
総評は鶴崎さん(鳥取大学名誉教授、支部会員)
現在は米子市内の小学校の自然科学分野だけを対象に開催していますが、今後、県下全域に広がり、また自然科学以外の分野でも開催されることを期待します。(by H.T)
発表者と関係者で記念撮影
・十一月探鳥会の報告
(2023/11/30)
西部 11/12 「紅葉狩り+オシドリを探そう!」 日野町鵜の池公園
秋らしい冷え込みの中、12名が鵜ノ池に集まりました。歩き始めてすぐにミヤマホオジロの群れ(7,8羽か?)に遭遇。空にはアトリの群れも現れ、幸先の良いスタートです。
その後もエナガやシジュウカラ、ヤマガラなどの混群、ドングリ集めに余念のないカケスなど、いつになく鳥が賑やかでした(笑)しかし鵜ノ池一周コースの三分の二を過ぎたあたりで巨大なキイロスズメバチの巣が目に入り、あまりに遊歩道に近く危険と判断、引き返しました。
雲行きが怪しいが雨は降らず 鵜の池の周回道路を歩く
池の中の水鳥は、例年ならオシドリがいるはずなのですが今年は見つからず。キンクロハジロ、マガモ、オオバン、カイツブリ、カワウなど。心配された雨も降らず、鳥の数も種類も豊富な(全22種)良い探鳥会でした。
(by To.To)
中部 11/12 「逢束海岸でゴミ拾い+野鳥を探そう!」 琴浦町逢束
春に続いて今年2度目の逢束海岸です。今回もゴミを拾いました。
海岸に降りると、あります。ペットボトルやプラスチック容器、漁具、漁網などなど。各自ゴミ袋を持って、東に向かって進みました。慣れた人は右手に火ばさみ。テグスがありました。こんなのが絡まると大変です。終わりの見えないゴミ拾いなので、30分と時間を決めて拾いました。用意した透明ビニール袋5つが満杯になりました。
さて、探鳥です。海岸に降り立つドバトがいます。12羽の群れだったり、6羽の群れだったり。その中に翼が白いものがいたり。ドバトをこんなにまじめに見ることないよねと話しながら。上空をマガンが3羽、東から西へ。
漁港の波間に浮かぶ野鳥の姿があります。カワウでしょうか。ウミウでしょうか。撮影した写真を拡大し、口角の黄色がとがっているということで、判定はウミウ。デジカメってすごい。
拾い集めたゴミの前で集合 お茶とお菓子をいただきながら鳥合わせ
鳥合わせは公園の東屋に移動。Nさんの準備していただいたお茶&お菓子をいただきました。飛翔するマガンやジョウビタキにこれから訪れる冬を感じながらの探鳥会でした。今回も、いいことしたなあ。(by S.T)
東部 11/05 「里山の野鳥を見よう!」 鳥取市若葉台
今回は新しく開拓したフィールドのため、事前調査を数回おこなって本番に挑んだ。このフィールドは、ふだんは地区の方々の健康維持や増進のため手軽に歩けるよう整備されたルートで、かなりの方が利用されている。
週間天気予報では崩れるみたいに言っていたが、当日は秋晴れの良い天気。集合場所が分かりづらいため、会員の方に道案内の協力をお願いした。事前に支部のサイトで「アップダウンがかなり有るフィールド」だと案内していたので参加者はかなり減るのではと考えていたが、予想よりはるかに多い17名が来られた。
出発前にコースの案内と注意事項を説明。住宅地を取り巻く里山まで15分程度。その間は誤解を避けるため双眼鏡は控えめにしていただき、目視での確認をお願い。スズメ、イソヒヨドリ、メジロ、ジョウビタキ、トビ、などが確認できた。
きれいな住宅地の中を我が隊が進みます フユイチゴ、まだちょっと酸っぱかった
いよいよ里山入り口へ! 山に入る前に、ケモノに遭遇しないように、大きな声で「山に入るぞー!」と一声かけた。時々休みながら一挙に稜線まで登り探鳥ルートに入った。気温が上がり歩いているうちに汗をかくほどだった。落葉広葉樹の山だが、葉はまだ落ちていなくて見通しも悪かった。
よく聴こえるのはヒヨドリだけ、見たい冬鳥はいなかった。逆にウグイスが「ホーホケキョ」と鳴く始末、「今、何月や !」と呟いてしまう。
街路樹のハナミズキ、実はツグミの好物
結局、里山で他に確認出来たのは、ヤマガラ、シジュウカラ、ハシブトガラス、ソウシチョウ、シロハラ、メジロだけであった。山を下り集合場所の地区公民館に向かう途中、陸橋の上から「大池」を覗くと、マガモ、ホシハジロ、コガモ、カワウ、オオバンが確認でき、最終的に18種の出現となった。
事前調査の時も冬鳥の姿は殆どなくて本番に期待したが、やはり少なかった。五月の調査ではキビタキ、サンショウクイなどかなりの種類が確認できていたので、少し残念な結果となった探鳥会でした。反省としては、この異常気象が続く中、これまで以上に季節と場所とを考える必要があると思いました。
(by K.O photo:管理人)
・十月探鳥会の報告
(2023/11/07)
西部 10/15 「大山一斉清掃+野鳥を探そう!」 大山町大山
4月と10月は大山一斉清掃に支部として参加しています。野鳥の会の班は県道を横手別れまで歩いてゴミを拾い、帰りは小鳥の道で探鳥します。大山博労座駐車場に集合したメンバーは26名(非会員10名含む)、うち東部2名、中部2名の参加者でした。
開会式の時に雨が降り出した 県道を歩いてゴミ拾い 終点でゴミをまとめる
開会式の時に雨が降りだし、カッパや傘でのゴミ拾いになりました。ゴミは少なく、可燃ゴミ0.5袋、不燃ゴミ0.2袋でした。往路、復路とも野鳥の声、姿とも少なかったですが、アトリの群れ(最大150羽程度)やハイタカを観察できました。鳥あわせの時には雨が上がり、青空も見られました。(by H.T)
小鳥の道を帰り、石の鳥居で一休み 鳥あわせの時には雨は上がった
東部 10/9 「樗谿公園で秋の野鳥を探そう!」 鳥取市上町
先週から当日は雨との予報。どうなることかと思っていましたが、幸い雨は早朝には上がって曇り空。公園の鳥居前に集合したのは支部会員を主に16名。集合場所の周りのケヤキやスギの樹上にはヒヨドリやエナガの姿がチラチラ。結構楽しめるが、ずっと上を向いていると首が痛くなってくる。
前日までに何回か下見をしたものの、この時期の小鳥はちょうど夏鳥と冬鳥の端境期。種類が出ないのはやむを得ません。それでもメジロやヤマガラ、コガラなどの混群に出くわすこともあり、距離を歩けば混群に出会える確率が増えるのではと御宮池の先まで林道を歩くことにしました。
この時期にはポニーのいる公園や東照宮境内で小鳥の姿を見ることは少ないので、真っすぐに下の道を御宮池まで歩きます。池に着くとカルガモ成鳥が四羽。何度か下見して疑問に思ったのはカルガモの数が日によって変動していること。この池ではペアひと組がほぼ常時見られるが、今月は10/1二羽、10/4三羽、10/8五羽と日によって違う。大きさや羽根の色を見てもいずれも完全な成鳥のようだ。お互いの関係性もよく判らず、特定の♂♀が一緒にいる感じでもない。この時期のカルガモは、いったん夫婦関係を解消して新たな相手を探している途中なのかも。
そもそも、カルガモ♂の尾羽下部(下尾筒)は♀よりも黒っぽいはずなのだが、今はどの個体の色も似通って見える。尾羽の黒味が若干強く、かつ体が大きめの個体を仮に♂と見なすしかなさそう。カルガモ♂の尾羽の黒っぽさは繁殖期に特有のものなのかもしれない。
さて、池よりも奥にさらに進むものの、一向に鳥の声が聴こえてこない。前の日には谷沿いにあるエゴノキの周りにヤマガラやコゲラが集まっていたので、そこでしばらく待ってみたものの何も現れず。前日は時々は日が射していたが、本日は日が射さず気温も低め。やはりこの時期は気温が上がらないと、鳥も餌となる虫も活発に動かないのでは。さらに歩いて急カーブの所にある東屋に到着。結局、「出発点の鳥居のあたりが一番鳥が多かったね」ということになり、先に進まずに引き返すことにしました。
御宮池のほとりで小鳥を探します エゴノキレストラン、本日は来客ゼロ
鳥居に戻ってみると、相変わらずヒヨドリの声が賑やか、シジュウカラやヤマガラも出ました。「動かなければ良かったか」と思う反面、「ここで二時間じっとしているのもつらいなあ」と複雑。ともあれ「今日の種類は一桁どまりか」の予想に反して12種と二桁を記録。その多くはKさん♀(私のリスニングの師匠)のおかげ。従来から聴力が弱いうえに最近さらに劣化しつつある私には、「この時期の地鳴き」を耳で捉えてその種類を識別するのは至難のワザなのです。師匠曰く、「まずはメジロの地鳴きを覚えなさい」。はい、頑張ります!
鳥は少なかったが、この時期だけあって花も少なく、ツリフネソウの赤色とミズヒキが目につく程度でした。ミズヒキには赤花以外に白い花もあることを知りました。Sさんの話では黄色のミズヒキもあるそうです。
なお今回、元鳥大教授で現在はN高の非常勤講師を務めておられるS先生が、教え子の高校生二名と共に参加されました。そのうちの女子生徒が県東部のサギのねぐらの観察を希望しているとのことで、当日参加の会員から関連する情報を提供してもらいました。研究成果に期待したいと思います。 (by 管理人、photo:S.N他 )
中部 10/08 「三徳山で野鳥を見よう!」 三朝町三徳
秋の三徳山での探鳥会でした。鳥の声は少なくて寂しい感じでしたが、ヤマセミが姿を見せてくれましたし、カワガラスが2羽じっくりと観察することができました。
門前橋を渡って奥へ進む様子 カワガラスに釘付けの様子
ヤマセミはしばらく観察例がなかったので、久しぶりでした。カワガラスは、長い時間観察でき、餌を取る様子や、色が黒ではなく濃い紫色であることが観察できました。(by R.Y )
・九月探鳥会の報告
(2023/10/04)
東部 9/24 「秋の森で野鳥に出会おう!」 鳥取市桂見 出会いの森
曇り空で時々日が差し、適度の風があって快適な探鳥会となりました。アクセス条件が良いのか、参加者が21名と近年の9月探鳥会としては盛会でした。
比較的鳥群と出会う可能性の高い谷筋を2つ選んでおきましたが、この時期はどうしても鳥影が薄く、鳥に出会うかどうかは「運」の世界なので、いつも不安を感じます。
最初の谷筋を進むと、メジロやヒヨドリの声は聞こえるのですが、姿が見えません。ようやくマツの枯れ枝でコゲラを観察できました。また、エゴノキの実を集めに来たヤマガラにも出会いました。これらの姿を多くの方に観ていただけたので、まずは一安心です。その後メジロやエナガ群れにも出会いました。
メジロとエナガの群れを見つけました 展望台から湖山池を見下ろしています
続いてもう一つの谷筋に入りましたが、やけに静かでした。何も出ないときの保険にと展望台からの湖山池の眺めを組み入れていましたが、これは好評だったようです。せめてもの救いですね。スコープで猫島のカワウも観察できましたが、これはカウントに入れていません。このあと、引き返しながら何とかコサメビタキにも出会いました。
オレンジ色の宝石(ベニウスタケ)発見! 大きな実をつけた栗の木の下には・・
結局、確認できた鳥種は11種と少なかったのですが、この時期の森の小鳥たちの雰囲気は味わっていただけたのではないでしょうか。ベテラン会員の皆さんには植物や野鳥をていねいに説明していただきました。ありがとうございました。(by A.Y 、photo:A.Y & 管理人)
西部 9/17 「鏡ヶ平で高原の野鳥を探そう!」 江府町御机 鏡ヶ平
今年は秋になっても暑い!奥大山に涼を求めた人が多く、キャンプ場も同様で、コロナ前より賑わっているのかも?参加者は全員会員の11人。野鳥が少ないことは承知していたので、参加者の顔ぶれを見て、植物、昆虫(トンボ、蝶)の説明者を指名し、秋の自然観察会をスタート。
自然保護憲章発祥の地の石碑からスタート 自然学習歩道の展望デッキからカラ類を観察
モズの高鳴きを聞き、足元のマツムシソウ、ゲンノショウコの赤花、白花を見ながら歩きます。林床で猛毒カエンダケを見つけました。展望デッキでカラ類の小さな混群、アカゲラ、コサメビタキをゆっくり観察しました。「休暇村奥大山」で小休止し、湿地を一巡り、最後にウメバチソウ、キュウシュウコゴメグサを観察して終了しました。
象山を見ながら高原を歩く 最後の鳥あわせは日陰で
野鳥は12種と少なかったものの、植物、昆虫、キノコなど、秋の気配を存分に感じられた自然観察会になりました。
(by H.T)
中部 9/10 「しあわせの郷で野鳥を探そう!」 倉吉市小田 伯耆しあわせの郷
天気予報では気温が低かったので、涼しい探鳥会を期待していましたが、いざ始まると、 晴れて日差しがきつくなり、とても暑い探鳥会になりました。参加者は中部だけではなく、西部や県外からもありました。内訳は女性10名、 男性4名 。先日入会されたばかりの会員も参加されました。まずは自己紹介。そしてコースの案内、 注意事項を説明してからスタートしました。
坂道を上るとイソヒヨドリのオス、そしてヒヨドリが姿を現しました。更に進むと、天神川を見下ろす見晴らしの良い場所に出ました。天神川は、水質が最も良好な河川に3年連続で判定された美しい川です。 鉄橋に列車が通るとその音と振動に驚いてたくさんのハシボソガラスが飛び出してきました。
伯耆しあわせの郷の建物には使い終わって壊れたコシアカツバメの筒状の巣がたくさんあり、1羽だけ飛んでいるのが見えました。
初めの挨拶 コシアカツバメの巣の跡
倉吉市の鳥であるメジロが姿を現しました。ヤマガラも出てきました。ヤマガラが好んで食べるエゴノキを観察しました。さくらんぼのように垂れ下がった実にはサポニンという成分が含まれており、食べるとえぐい(苦味)事から名前がついたそうです。ヤマガラは秋から冬にかけてこの実の中身の種を常食にするそうです。エゴノキを見かけたらその周りにヤマガラがいるかもしれませんね。
散策コースを歩くと、スズメバチとイノシシに対する注意喚起がありました。幸い遭遇はしませんでしたが、普段人があまり通っていないのかジョロウグモの立派な巣がたくさんあり、それをくぐりながら進みました。蚊がとても多くて皆さん悩まされていました。虫除けにトンボのブローチを帽子につけている参加者がお二人いらっしゃいました。
しばらく歩くとエナガの群れを発見。目の前の木から木へ飛び移っているのが観察できました。中にはコゲラも混ざっていました。梨畑の梨はまだ袋が掛かっていて、収穫を待っているようでした。
通路の脇には紫色の花を咲かせたヤブランがたくさん見られました。ヤブランの花言葉は忍耐。耐寒性や耐暑性が強く、日陰でも丈夫に育ちます。
山道を抜け、しだれ桜の里に戻るとテニスコートに大きなキノコを発見。直径20cm位あるジャイアント パフボール(和名オニフスベ)というキノコのようです。
ヤマボウシの実 涼しいところで鳥合わせ
今日は野鳥の声よりも、セミの声が響き渡っていました。エンマコオロギやモンキアゲハ、ザトウムシ、スズメガの幼虫など色々な昆虫が観察できました 。鳥合わせはエアコンの効いた涼しい館内のホールで行いました。鳥の数は 13種類と多くはありませんでしたが 、植物や昆虫をたくさん観察できて勉強になりました。
《追伸 》 散策中に出されたクイズの正しい答え ⇒ 倉吉市の花はツツジ、倉吉市の木はツバキです。】
(by M.M、 photo:H.Y)
・八月探鳥会の報告
(2023/9/07)
東部 8/11 「雨滝を歩いて夏鳥を探そう!」 鳥取市国府町雨滝
心配された迷走台風6号は大きな影響もなく通り過ぎ、39℃オーバーの予想最高気温の下での開催となりましたが、開催地は標高450m、集合時間も8:00と早かったため、さほど暑さを感じず開会となりました。この日の参加者は11名(うち非会員1名)。
駐車場から滝に向かい歩を進めていると、谷の中からスッと目の前の横枝にとまった黒い影はオオルリ♂。コバルトブルーが黒く見えるほど濡れそぼり、水浴び直後の様子。こちらを気にするでもなくその場で羽を乾かす?おかげで、全員じっくりと観察することができました。「もうこれで探鳥会おしまいにしてもいいんじゃない」などと言いながらも滝前の園地へ。
園内では高木の梢で餌を探すヤマガラ、シジュウカラ幼鳥の群れがウロチョロ。皆さん首が痛くなるまで見上げています。その後、滝の前まで来ると、水の落ちる勢いで舞い上がる涼風に「ここにマット敷いて横になったら一日居られるね」との声が・・・賛同はしたいものの、それって迷惑です。
滝つぼの轟音を離れもう一つの滝「筥滝」へ、谷沿いの急斜面を横切る遊歩道を500mほど進みます。野鳥が好むクマノミズキの樹冠も目線の高さで見られますが、野鳥にばかり注意を向けていると転落の危険!! 足元に注意を払い一列になって進みます。
幸い?このルートではクロツグミの囀りが聞こえただけで、全員無事筥滝に到着。滝つぼから見上げる二段滝(滝つぼからは見えませんが、上にもう一段ある三段滝です)に、初めて訪れた方からは感嘆の声が上がりました。
筥滝に到着、何かいないかな? 静かに移動中 真上から鳴き声が・・
雨滝園地に戻り休憩舎で鳥合わせ。確認種は9種と少なかったものの、下界の猛暑を避けての探鳥会を満喫。周りには数週間前までにぎやかだった野鳥の声に代わり、子供たちの歓声が響いていました。(by H.O、 photo: S.T)
中部 8/6 「ツバメのネグラ入りを見てみよう!」 北栄町
ここ、北栄町森藤のトウモロコシは、デントコーンという牛の餌にする種類のトウモロコシです。ツバメがねぐらとしてトウモロコシ畑を利用するのは全国的にも珍しく、見つけた当初、野鳥の会本部に連絡したところ、聞いたことがないと言われたとか。
今日の探鳥会には、このねぐらを2019年(?)に見つけてくださったOさんも遠方から参加してくださいました。参加者は11名(うち非会員5名)。見つけた当時の様子をお聞きしたり、地面でエサをついばむヒバリを観察したりしながらツバメがやってくるのを待ちます。
やがて19時頃、空も少し薄暗くなり、ツバメたちがいよいよ現れ始めました。最初はやや離れた位置から観察していましたが、特に警戒する様子もありませんでしたので、皆でトウモロコシ畑の近くに移動して静かに観察を続けました。そして、時間がたつにつれてツバメの数は増え、推定5,000羽の集団に!ツバメたちが目の前、そして頭の上を飛び交う様子を「すごーい・・・」というため息と共に見守ります。ここのねぐら入りをご覧になったある方が「ツバメを浴びるよう」と表現しておられましたが、まさにそんな感じです。
一度ねぐら入りしたと思われた集団が、何かのきっかけで一斉に飛び立ち、旋回してはまた入っていくというのを幾度か繰り返し、最後の集団がねぐらに収まったのが19時半頃。今回、ツバメのねぐら入りを初めて見るという方が3名おられましたが、皆さんが「感動した!」とおっしゃっていました。
ここのトウモロコシは8月下旬には刈り取られるのだそうですが、南に帰るにはまだ少し早い時期なのにツバメたちはどうするのでしょうか?
大規模な別のねぐらが近くに出来たりするのでしょうか?謎は尽きませんが、みな大満足の探鳥会となりました。 (by H.Y)
西部 8/6 「ツバメのネグラ入りを見てみよう!」 米子市彦名
今年のねぐらは、昨年までの米子市の安倍(浚渫池)、葭津(米子鬼太郎空港)ではありませんでした。役員が手分けしてようやく見つけたねぐらは、彦名干拓地隣の休耕田でした。集合場所の西部総合事務所から移動し、干拓地の橋に集まった20人が、いろいろ話をしながらツバメの到着を待ちました。
ほどなく、少しずつツバメが飛んできます。中には我々のすぐ近くを飛ぶツバメもあり、そのスピードを体感できました。上空を大きな群れで飛び回り、やがてアシ原に吸い込まれるように入って、しばらくすると何事もなかったように静かになりました。
← ツバメの到着を待ちながらの
ツバメ談義
全体の羽数を正確にカウントすることはできませんが、2万羽程度ということでした。盛夏の風物詩として、1年に1回はツバメのねぐら入りを見たいと思います。(by H.T.)
・七月探鳥会の報告
(2023/8/08)
中部 7/9 「ブッポウソウを見守ろう!」 琴浦町大父
中部で開くブッポウソウの探鳥会はこれまで三朝でした。今回初めて琴浦町のブッポウソウを観察しました。
大父集落入り口に車を止め、巣箱が観察できる場所に歩いて移動しました。すぐに巣箱を出入りするブッポウソウを観察することができました。ヒナに与えるエサ取りに大忙しの様子。そんな親鳥に頭が下がります。
大父の巣箱は二つ。ここに巣箱を掛けたのが2007年秋でした。翌春には利用が始まり、今年で連続利用16年です。
観察中、地元の方が声をかけてくれます。地元の方の協力があれば、巣箱の異変にもすぐ対応できるでしょう。また、無謀なカメラマンに対する脅威にもなります。地元の方とのよい関係づくりができればと願っています。
ブッポウソウを見てなお時間が残ったので、ツバメの感謝状を贈呈した小谷パン店におじゃまし、ツバメを観察しました。
学校給食用のパンがメインのお店なので、店頭にパンが並ぶことは珍しいのですが、この日はありました。「ウグイスパンがあるなら次はツバメパンを」とお願いし、ツバメのお店を後にしました。(by S.T)
← 小谷パン店に立ち寄り、ツバメを見学
西部 7/9 「ブッポウソウを見守ろう!」 日南町
今週の天候は大荒れ、水害もありました。天気予報も雨~大雨。中止も検討しましたが、メール等で「集合してもすぐ解散することもあり」と告知して決行しました。
道の駅「にちなん日野川の郷」に集まったのは、私を含めて5人(全員会員)。まだ雨は降っていなので即スタート。いつものコースを急いで31番巣箱まで移動、雨を心配しながら観察していると雨が降り出しました。次の32番巣箱でカメラ画像を見ていると雨が強くなって、探鳥会は終了、解散しました。
雨が降り出す前にブッポウソウを観察 雨の中のヤマセミ
(追記)
帰り道の大雨の中で、電線にとまるヤマセミを見つけました。ビデオに録りました(右上画像)。
悪天候で参加を断念された父子(会員でない方)を7/17に案内し、ブッポウソウを見てもらいました。
(by H.T)
東部 7/2 「扇ノ山で夏鳥に会おう!」 鳥取市扇ノ山
梅雨の雨続きの中、今年は稀に見る好天の7月2日に扇の山で探鳥会を行いました。
参加者7人(内、非会員1人、会員家族2人)で河合谷登山道~頂上を往復し、約4時間の行程。途中はずっとエゾハルセミの大合唱が続いていたが、合間に聞こえる鳴き声や木の間を飛び交うシルエットなどで20種を確認、ウグイス、カラ類などはもちろん、久しぶりのジュウイチや本命のコルリ、クロジも数は少ないが確認できた。
登山中の我が隊 時々立ち止まって周囲を観察
しかし、夏鳥の数は年々減っているように思われる。シカの食害が言われて久しいが、扇の山も登山道の両脇は下草が消えて年々遠くまで見通しが出来るようになっている。そのせいかどうかはわからないが、年々鳥の数と種類が減っていくのは残念なことである。
ミドリヒョウモンの♂? セミの抜け殻を発見!
(by S.T)
・「ツバメの子育て見守り活動」を実践の三団体に感謝状を贈呈
(2023/7/13)
ツバメの保護活動を実践されている三団体に本部より感謝状が交付され、6月30日に吉田支部長によって各団体に贈呈しました。感謝状のほかにも、本部からはツバメのパンフレットを、支部からはツバメサポートグッズ(未来工業 糞受けシート)をお贈りしました。
米子市のマルイ車尾店では、TV、新聞社の取材もあり、当日夕方にはTVで放映され、翌日の新聞にも記事として掲載されました。その後、琴浦町の小谷パン屋、三朝町の三朝中学校に移動して感謝状その他をお贈りしました。三朝中学校には、ツバメのねぐらマップ、図鑑(フィールドガイド日本の野鳥)もお贈りしました。
なお、2021年度は、江府町の道の駅「奥大山」、大山町の道の駅大山「大山の恵みの里」、伯耆町の岸本中学校に感謝状を贈呈しています。
① 米子市 マルイ車尾店 ② 琴浦町 小谷パン屋 ③ 三朝町 三朝中学校
① 店の入り口で感謝状を贈呈
② 店内で贈呈(支部長の頭上の巣では抱卵中)
③ 校長室では、校長先生、生徒(支部会員)、支部長で記念撮影
なお、日本野鳥の会本部が現在展開中の「
消えゆくツバメを守ろう
」キャンペーンも是非ご覧ください。
(by H.T)
・六月探鳥会の報告
(2023/7/08)
西部 6/18「花回廊で野鳥と花を楽しもう!」 南部町鶴田
昨年同様、8:20花回廊入り口に到着。一番乗りで待機。しばらくすると後ろに4台車が続きます。8:35きっかりこれも昨年同様、職員の方がやってきてゲートを開けてくれました。本日の参加者は10名(うち非会員3名)。曇り空が影響したせいか、予想より少なかったです。
受付がすんで、西館から下に降りて谷を下り、また登り返し、北館から外周道路に出ます。このあたりにくると人の気配がぐっと少なくなります。斜面に咲いてるキキョウが可憐です。花が開く寸前のつぼみの形が面白いですね。子供の頃、「富山のくすりやさん」にもらった紙風船を思わせます。(年が分かりますね。)参加者のSさんは子供の頃、つぼみを手で挟んでパンッと音をたてて遊んだそうですよ。
探鳥開始、でも鳥は少ないね。 キキョウの花、五角形のつぼみがなんともいえず面白い。
そのまま歩いていくと、今を盛りのササユリとアジサイが美しく咲いています。ヒリリ、ヒリリとサンショウクイの声が聞こえて、正面の茂みに入って止まりました。いつもは飛んでる姿しか見せないのに、きょうは全員でじっくり姿を観察できました。
しばらく歩いているとホトトギスの声、割と近い、期待して姿を探すが見つかりません。一瞬正面の枝に止まったが、また飛び立ちました。残念ながら観察できたのは私ひとりでした。
ホトトギスの声が盛んに聞こえる、期待がたかまる。 意外に涼しく、皆さん足取りが軽かった。
桜の広場のところではキビタキの声がしていましたが、姿は見せてくれませんでした。バラ園の中を通って水上花壇の階段のところで鳥合わせをし、終了となりました。鳥種は13種と少なかったのですが、曇り空で日差しはなく、適当に風があった為、意外に快適な探鳥会でした。 (by I.T)
中部 6/11 「鎮守の森で小鳥のさえずりを聞こう!」 湯梨浜町倭文神社
天気予報では50%の雨で下が、曇りのまま雨は降らずに実施できました。場所の倭文神社は、伯耆の一宮で、安産の神様で有名なので、探鳥会途中にも赤ちゃんを連れた参拝客が2組ありました。
挨拶&自己紹介 経塚への山道を登ります
野鳥はというと、14種類と少なく、見られた姿もあまりない寂しい結果でした。でも、霊験あらたかな神社の雰囲気は心を洗われる気持ちの良いものでした。参加者は14名(うち非会員3名)でした。(by R.Y、photo:H.Y)
キビタキの姿を探します お参りもきちんと!
東部 6/4 「百谷でサンコウチョウを探そう!」 鳥取市百谷
近年、久松山周辺で徐々に増加して来たサンコウチョウですが、二年前から理由不明の急減。一昨年から二年続けて六月のサンコウチョウ目当ての探鳥会はほぼ空振りという結果に。会員諸氏に聞いたところ、K氏夫妻が約十年前から百谷(ももだに)方面でサンコウチョウを毎年観察されているとのことで、今年から百谷に場所を移してサンコウチョウ観察会を行うことにしました。百谷は久松山・本陣山の東側に位置する谷沿いの集落です。
当日は快晴、百谷公民館横の駐車場をお借りして19名(うち非会員2名)が集合。中には県中部や岡山県からの参加者もあり、サンコウチョウ人気をあらためて実感。本日の予定コースは本陣山東側を流れる鉱山川沿いの谷だが、はやくも集合の時点で他の谷からもサンコウチョウのサエズリが聴こえていました。
サンコウチョウはこっちの方向に飛んだとか ゴマダラシロエダシャク 蛾と蝶、どこで区別?
鉱山川沿いにスギやヒノキの植林地の間を進みます。墓地にさしかかった辺りでサンショウクイのサエズリ。さらにサンコウチョウの「ツキ、ヒ、ホシー」の声!しばらく立ち止まって周囲を見回していると、参加者の中から「飛んだ!」の声が!自分はアサッテの方向を向いていて見逃したのですが、確認したら全体の三分の一くらいの人が「長い尾をヒラヒラさせて飛ぶのを見た」とのこと。
あっちからもこっちからもサンコウチョウの声、声 帰り道ではオオルリが姿をみせてくれました
川沿いをさらに進み、最近作られた林道を登って谷全体を見下ろす地点に。ここでは谷のあちこちからのサンコウチョウのサエズリを聴くことができました。この谷から本陣山にかけての山腹の大半がスギやヒノキの造林地で、彼らの繁殖地として好適のようです。
この地点からもと来た道を引き返しました。帰る途中では、近くの木のてっぺんにオオルリが止まってくれて、その姿をじっくりと見ることもできました。この谷は比較的開けているので、スコープを持参しても十分使えます。
駐車場に帰って鳥合わせ。クロツグミ、センダイムシクイなど全24種。サンコウチョウの数はとりあえず5+としましたが、実際にはもっと多い印象でした。来年の六月探鳥会もここで決まりですね。今回姿が見られなかった方は来年に期待しましょう。(by 管理人)
・五月探鳥会の報告
(2023/5/24、5/30追記)
西部 5/21「BW in 大山」 大山町大山寺
コロナ禍でのイベント開催自粛解除?後、初の「BW in大山」(山楽荘共催、日本海新聞特別後援)でしたが、まだまだ大勢での宿泊付きイベントには回帰できません。今年は「昼食に山菜フルコースを山楽荘で楽しもう!」付き探鳥会として実施しました。
集合場所の山楽荘駐車場にて 大山北壁をのぞむ寂静山コース
お天気に恵まれ、参加者は62人(会員29・会員外33)も集まりました。探鳥会は初めて、双眼鏡を使って鳥を見るのも初めてという方も多く、双眼鏡のレンタルや使い方の説明も行いました。探鳥ルートは阿弥陀堂コースと寂静山コースを4班に分けて回りました。緑が濃く茂ってなかなか鳥の姿を捉えることができませんでしたが、それでもたくさんの鳥の鳴き声を楽しみました。久しぶりにアカショウビンが何度も鳴いてくれてみんなを喜ばせてくれました。サンコウチョウの声を聞いた班もあったようです。
タニウツギが満開でした 参道の杉の木でジョウビタキを発見
この他にオオルリ、キビタキ、ヒガラ、ゴジュウカラなど33種を確認しました。お昼には豪華な山菜フルコースを久しぶりに(3年ぶり?)山楽荘の大広間でいただきました!
(by T.T)
← 山楽荘大広間でのランチ風景
東部 5/14「青い鳥を探そう!」 鳥取市樗谿公園
毎年五月に恒例の「青い鳥を探せ」探鳥会。青い鳥と言えばその筆頭がオオルリですが、当地樗谿のオオルリは年々減少傾向。昨年は、ついに探鳥会当日に「鳥取市の鳥」であるオオルリが確認できずという初の事態に。
今年も連休中に一度サエズリを確認したもののその後は現れず、ようやく探鳥会前日に再確認できてホッとしました。最近の状況を把握したいと数日前に樗谿の北に並行する栗谷と水道谷とを歩いてみたものの、オオルリのサエズリの確認は水道谷の一カ所のみでした。どの谷でもニか所程度は鳴いていた数年前までに比べればオオルリの減少は明らかです。
さて、探鳥会当日。前夜の夜半には雨が上がるとの予報が外れ、集合時刻の8時の一時間前から再び雨に。それでも定時には22名が集合。「初心者向け探鳥会」というタイトルが効いたのか、非会員の参加は12名を数えました。
とりあえずは森に囲まれて雨があまり落ちてこない上の車道を傘をさして歩くことにしました。キビタキが雨の中でも二、三か所でさえずっていました。御宮池に到着して東屋からカルガモ夫婦を観察。このペアは毎年五月中旬から抱卵に入るようで、その間は池には♂一羽だけが残って警戒役を務めます(この数日後、近くで♀が抱卵に入ったようです)。
東屋で雨宿りしながら「何か出ないかなあ」 モミの木の下、タツナミソウが静かに咲いていた
初参加の皆さんとあれこれとオシャベリしているうちに雨も小降りになった頃、会員O氏(この日はO氏が三名参加)が池の奥のモミの木の先端にオオルリを発見。距離があり、スコープも雨で曇りがちでぼんやりとではあったが、その姿を参加者の皆さんに見てもらえました。
そのうちに雨も上がったので池を一周、ヤマガラ、シジュウカラ、アオバト、ツツドリの声。堤から階段を下っていると近くでオオルリのサエズリ。神社近くまで下った所で、多分、同じ個体が近くのスギのてっぺんに停まり、ようやくスコープでしっかりとその姿を確認できました。
雨の中ではあったが、三か所でオオルリが確認できたので一応はなんとか合格という所でしょうか。熱心に探してもらったベテラン会員諸氏に感謝です。この日の確認は全18種でした。
神社の脇からオオルリの姿をはっきりとゲット!
さて、樗谿でオオルリに限らず夏鳥全般が減少している原因の一つとして、シカの食害が挙げられるように思います。二、三年前から、樗谿では主に冬季に笹やアオキの先端部がシカに食われた跡が目立つようになっていましたが、さらに、この春には笹藪や下草が根こそぎ消失してシダ類しか残っていない場所があちこちに現れるようになりました。
このような現象は今世紀に入ってから県東部の県境付近の山地で始まり、数年前から一気に加速、扇ノ山では平坦な場所には笹藪も下草も無くなって、ブナ林の中を百m先まで見通せるほどになってしまいました。「下草の消失 → 産卵場所や幼虫の食草を失った昆虫の激減 → 昆虫を餌とする小鳥の激減」という流れが現在進行中のようです。
もはや高い山では十分な食料を得られなくなったシカの大群が、最近では特に冬季に餌を求めて久松山山系などの低山にまで降りて来るようになりました。現時点でも新しい食み跡があちこちに見られるので、春になっても山に帰らずに里山に留まっているシカが多くなっているようです。
既に扇ノ山では、野鳥のサエズリが聞こえてくるのはササが密生してシカが入れない渓谷側からが大半となりました。地形が急峻な氷ノ山ではまだそこまで深刻ではないものの、今後はこのような状態がさらに県内各地に広がっていくのではないかと危惧しています。今までは山陽側だけにいたシカが、降雪量が減ったために山陰側にも進出するようになったためであることは明らかです。これも地球温暖化による環境変化の一例なのでしょう。
(by 管理人)
中部 5/14 「青い鳥を探そう!」 倉吉市打吹公園
曇り時々雨というあいにくの天気でしたが、初心者向け探鳥会に、初めての方5名を含む14名の参加がありました。
まず、集合場所の駐車場でツバメやコシアカツバメが飛び交い、空を見上げるとサンショウクイがピリリピリリとお馴染みの声をあげながら飛んでいました。倉吉博物館の裏側にツバメが営巣していて親鳥が一生懸命に餌を運んでいました。偶然にもスタッフの方がいらっしゃったので、2日前に撮られた4羽のヒナの写真を見せて頂きました。名残惜しいですが、ツバメにストレスを与えないよう、短時間でその場をあとにしました。
あいにくの雨の中、倉吉博物館裏に集合 倉吉博物館通用口のツバメ注意の看板
公園内を進むと、ヒヨドリやコゲラの鳴き声が聞こえてきました。地面には、イソヒヨドリの雄が何かをついばんでいるようで、しばらくの間その場にいて私たちを楽しませてくれました。
打吹山に入ると、キビタキの美しいさえずりが聞こえてきました。なんとか姿を見ようと雨の中を探しましたが、残念ながら見つかりません。イノシシ、マムシ、スズメバチの注意喚起の看板に注意しながら山道を進みました。メジロやヤマガラ、ソウシチョウの声も聞こえてきました。
展望台に集まり、雨宿りをしている間に、青い鳥に関するクイズや、鳥取県市町村の鳥に関するクイズを楽しみました。それからウグイスに関するお話(名前の由来など)を聞きました。天気が悪いので、頂上に向かうのは諦めて帰路に向かい、公園の東屋で鳥合わせをして、今後の探鳥会の予定やイベント案内、SNSに関するマナーなどのお話がありました。
初心者の方々の感想は、鳥の鳴き声を聞き分けられるようになりたいというものでした。今後もいろいろな場所で鳥見を楽しんで頂きたいですし、これを機に野鳥の会の探鳥会にもどんどん参加して頂きたいですね。
(by M.M、photo:H.Y)
↑ キビタキの声のするほうへ進みます
西部 5/14 「青い鳥を探そう!」 大山町
開始早々の大山寺はガスに覆われ、どうなることかと心配されましたが、26人もの参加者が集まりました。初心者向け探鳥会との位置付けなので、今回初めて参加された方たちが中心のビギナー班(会員外16人+会員4人)と会員班に分け、大山寺参道付近を探鳥しました。
ガスに覆われた大山寺 杉の梢のジョウビタキを見ています
怪しい天気ながらも意外と鳥の姿はキャッチできます。ソングポストで囀るホオジロ・カワラヒワ・サンショウクイで双眼鏡の使い方をしっかり練習しました。参道の杉の梢でジョウビタキが囀っています。ビギナー班の方が、この鳥は冬に自宅の近くにいるのですが、夏でも見られるのですか、との問い。そうです、大山寺で繁殖しているからこそ聞くことができる貴重な囀りとその姿を楽しんでもらいました。
新緑滴る中ミソサザイの声 帰途の参道で出会った地蔵着ぐるみ
そうこうするうちに霧も晴れ、青空も見えてきましたが、オオルリの声が遠い遠い・・・。そろそろ時間も押してきたので帰ろうか・・としていた矢先、今まで近くの梢に陣取っていたサンショウクイが、いつの間にかオオルリにとって代わって囀る姿を見るというどんでん返し!ビギナー班では全員が青い鳥をゲットしてコンプリート!確認された鳥はキビタキ・クロツグミ・ミソサザイなどを含め28種でした。(by T.T)
・四月探鳥会の報告
(2023/5/7)
西部 4/16 「大山一斉清掃+春の小鳥たち」 大山町
4年ぶりに再開された大山一斉清掃!コロナ禍により最後に開催されたのはなんと2019年秋(10月)でした。集合場所(開会式会場)の博労座駐車場には、いつものように自衛隊も揃って総勢500人余り(主催者発表)、当支部としての参加は19人(会員外1人含む)でした。
開始早々は今にも雨が降りそうな天気でしたが、いつものように大山寺橋から横手道入口まで道路沿いを歩きながらゴミを拾いつつ、鳥の姿と声を探しました。
霧に煙る大山寺橋からスタート 桜と若葉の中、ごみ袋を下げて歩く参加者の姿
途中にわか雨に降られながらも、至近距離でコマドリの声(姿を確認した人も)を聞き、ゴジュウカラの元気な囀りも耳にしました。今年は春の花の開花が例年より早いようです。タムシバ、オオカメノキ、ヤマザクラ、トキワイカリソウ、イチリンソウ、タチツボスミレなどが咲いていました。
最後は「横手別れ」に集合して鳥あわせ
雨に濡れて俯くイチリンソウ 解散後でしたが、大山寺橋のところではオオルリの声と姿も確認
できました。観察された鳥:24種(by T.T)
中部 4/9 「春の山の小鳥たち」 倉吉市関金町
国道313号、スウィートランドTAKARA向かいの駐車場に一旦集合してから、犬狭峠展望駐車場に移動し、そこから関金簡易水道水源までの往復約2㎞を散策しました。この道は、国道313号が新しくなってから交通量が大きく減り、安心して歩くことが出来ます。
耳を澄ませ、鳥の姿を探します 簡易水道水源付近で虫を観察
この日は、昨日までの春の嵐とは打って変わって風もなく快晴!でもちょっと良いお天気すぎるかも?!案の定、鳥の声はするのに、明るすぎて警戒しているのか、なかなか姿を現してはくれません。それに、方角によっては逆光でまぶしくてよく見えません。鳥見にはちょっと曇ぐらいがいいというのも頷けます。
それでも、皆で耳を澄ませ、慎重に足を運んで声のするほうを探します。あっ、メジロがちらっと見えました。緑の中に緑は見えにくい!
鳥合わせの後、情報交換 春の女神 ギフチョウ
鳥見歴の浅い方が、「一人で見に行っても、鳴き声だけでは何が何やらわからない。」とおっしゃっていましたが、探鳥会はベテランから直接教えてもらえるとても良い機会です。今回はシジュウカラとヤマガラの聞き分けについていろいろと話が出ましたので、この方も少しコツをつかまれたのではないでしょうか。
鳥の姿は少なめでしたが、チョウや虫、花など、山の春を楽しみながら、いろいろと情報交換もできた楽しい探鳥会でした。(by H.Y)
東部 4/2 「つづらお城址で春の小鳥を探そう」 鳥取市湖山池
事前の予備調査を行った日は良く晴れて風も無く穏やかだったが、探鳥会当日は晴れてはいるものの、湖面を渡って来る風は強くてとても冷たかった。また例年であれば桜が満開なのに、今年は開花が昨年より8日も早く、もう散り始めていた。
早めに来たメンバーと雑談している最中、葦原に1羽の大きな鳥が飛来、コウノトリだ! まるで探鳥会の開催を歓迎しに来てくれたみたいな出現だった。他にイソシギも、シャッター押してくれと言わんばかりに近くに飛んで来た。参加者16名、集合して注意事項などを説明。
探鳥開始、最初に葦原をウォッチ、コウノトリを観察しようとした矢先にカモが一斉に飛び立った。コウノトリも飛び去ってしまった。ジックリ観察して頂こうと思っていたのに残念な結果に。
ほどなくしてカモ類が帰って来たので観察を再開、ヒドリガモ、アメリカヒドリ、コガモ、マガモ、カルガモなどが見られた。他に、コチドリ、カワラヒワなど。
東屋の近くでアメリカヒドリを探す
葦原の東屋から桜の咲いてる公園に移動、モズ、シロハラ、ツグミをウォッチ。ここまでは定番のジョウビタキは現れてはいない。寒い寒いと言いながら湖岸を移動、見晴らしの良い展望台に上がる前にハヤブサ、ミサゴなどをウォッチ。
展望台では、渡りの途中か、ヒヨドリが70羽ほどが一斉に岬を出たり入ったり。先ほどのハヤブサを警戒しているのか。湖面には、キンクロハジロが大よそ150羽以上残っている様子、オオバンなども見られた。
展望台を後にして元の集合場所へ。途中メジロの囀りが樹上に聞こえ、スコープで目視、大きく口を開いて囀っていた。参加者からは「あんなに小さいのに、ミソサザイやらメジロやら大きな声で鳴く」と感心する声。
スタート地点へ戻り全員で鳥合わせ、猛禽類、シギチ類など合わせて27種が見られた。今回、とても目の愛らしいジョウビタキが最後まで姿を見られず、本当に残念でした。(by K.O)
・三月探鳥会の報告
(2023/3/21)
西部 3/12 「大山のふもとで春を探そう」 伯耆町
春を探そう! 久し振りの里山を歩きました。天気も黄砂、PM・・等ではっきりしない曇り空でした。ヒバリの声を聞きながら進む。道路沿いに咲いている小さな水色の花(オオイヌノフグリ)を見ながら進みました。フェンスの上に止まっているジョウビタキ(♀)を近くで見、可愛いらしさに皆の顔が笑顔に。 スズメ、ヒヨドリ等の常連さんや、春を告げるウグイスの声を聞きホッとしました。
ソーナーパネルのフェンスにジョウビタキ♀ ウグイス、ホオジロのさえずりを聞く
今日は気温も上がり途中で水分補給の休憩。道路沿いの桜の木の蕾み等はまだまだでした。田んぼではツグミ、カシラダカ等を見る事ができました。
最終地点の福岡池へ。急な坂を登って土手へ。カルガモ、コガモ、カイツブリ、等を見る。一寸休憩。藪の中の小道を通り広場へ。取合わせをして解散しました。
今日の参加者は22名。会員外の方は3名。内2名は県外の方でした。鳥種は28種でした。いろいろ春の訪れを感じながら景色を見ての里山歩き、本当にお疲れ様でした。
(by K.Y、photo H.T)
福岡池の堤で観察中
中部 3/12 「海岸の野鳥探し&ゴミ拾い」 琴浦町
天気のよい日でした。加勢蛇川河口に集合しました。波間に浮かぶ野鳥の姿があります。ウミネコやカンムリカイツブリ、オオハムやアカエリカイツブリもいます。海面すれすれを飛ぶ野鳥の姿もあります。上空を東に移動するのはアオサギです。気持ちよさそうです。ウグイスの声も聞こえます。のどかです。
海岸を西に移動しました。漁港近くの電柱にイソヒヨドリがいました。その奥の電線にも野鳥の姿がありました。わー、ツバメだ。この春、初のツバメです。ようこそ、お帰りと喜んでいると電線から飛び立ち、飛翔する姿も見せてくれました。砂浜にはチドリの群れも。ここで探鳥終了。
海は広いな、大きいな あるある、発泡、ペットボトル、漁具、漁網
さて、ゴミ拾いです。海岸に出ると、発泡スチロールがそこかしこに散乱しています。「四方八方に発泡だー!」などと叫びながら、ゴミを拾い集めました。昨年春の由良海岸同様、ペットボトルやプラスチック容器、漁具、漁網などなど、あるわ、あるわ。終わりの見えないゴミ拾いなので、用意した透明ビニール袋が満杯になったところで終了。
ヒバリのさえずりやツバメの姿に春を感じながらのゴミ拾いでした。今回も、いいことしたなあ。(by S.T)
東部 3/12 「水辺の冬鳥を観察しよう」 鳥取市河原町
参加21人(うち非会員6名)はありがたい人数です。風が少々強かったのですが、うららかな春の気温と冬鳥もたくさん見えてよかったです。釣り人が川の上下にいましたが、かえって鳥たちがまとまって見えました。
ヨシガモ発見! オカヨシガモもいるよ。 今年も堤防に菜の花が咲きました
平坦な行く道の真ん中に一羽のハシボソガラス。何かをつついている様子。甲虫、この時期に? 近づいてみると真っ二つに割れたクルミ。落として車にひかせて中身を食べていたのです。鳥取市の千代橋詰めには、何度も車にひかせるカラスがいることはよく知られていて、Kさんはそれを観察されているそうです。同じ個体ではないと思うのですが、ほかでも聞くので全国的にも広がっているのかもしれません。
ユキワリイチゲが陽の光を浴びて満開に ピンクのオドリコソウも咲いていました
探鳥会には親子での参加が2組ありました。母・娘、母・息子の組み合わせでしたが、どちらも母親。これは個人的な見解ですが、今までの他のイベントでも、父子より母子の子供たちのほうが積極的で、そのあとも長く参加してくれるような気がします。母子でも祖母・孫でも良いのですが、女性のほうがすそ野が広がっていく様に感じられるのですが? (by H.O、photo:管理人)
・二月探鳥会の報告
(2023/2/15、3/10追記)
西部 2/26 「西部海岸で海鳥を探そう」 県西部海岸
風は冷たいもののお天気に恵まれ、集合場所の日野川河川敷ではもうヒバリが囀っていました。日野川河口にはカモメ類は少なかったものの、ヨシガモの群れ(15羽)とウミアイサ(5羽)を順光でしっかり観察しました。ウミアイサはディスプレイの最中で、オス同士が激しくつばぜり合いをしていました。
集合場所の日野川河口にて シノリガモを探して
いつものように海岸沿いを車列を組んで東進し、淀江港経由で御来屋港まで流しました。青い海面と波頭のコントラストの中にお目当てのシノリガモやヒメウも確認し、眩しい青空にはミサゴも飛んできました。参加者は19人(会員外5人)、カモ類・カモメ類などを中心に29種を確認しました。(by T.T)
中部 2/12 「コハクチョウを見よう!」 湯梨浜町天神川
この日の企画は、コハクチョウのねぐらに集合し、飛び立つ様子を観察した後に、餌場に移動するものでした。ところが、この日は餌場へ旅立たずねぐらに留まったままでした。そのため、探鳥場所を移動することなく堤防の上で観察を続けたところ、クロツラヘラサギなどが出て、最終的に30種類もの多くの鳥が観察できました。
観察風景 北帰行の話などをしました。
(by R.Y, photo:H.Y)
東部 2/5 「日光と酒津で冬鳥を見よう!」 鳥取市気高町
前年2月の東部探鳥会は、コロナと荒天の関係で中止となったのですが、今年は明るい日差しの下で実施することが出来ました。風も弱く、理想的な条件です。雨の心配が無いのは4年ぶりでした。参加者も19名と盛会でした。
日光ではコハクチョウやヒシクイが外の水田に出てしまっており、水鳥の数は多くありませんでしたが、マガモやハシビロガモ、オカヨシガモをはじめ、お馴染みのカモ類がじっくり観察できました。
とにかく東から明るい日が差しており、鳥たちが順光で観察できる絶好の条件です。距離は遠くても、実物と図鑑とが照合しやすい条件だったので、初心者の皆さんにも楽しんでいただけたと思います。ツクシガモの鮮やかな赤いクチバシや、マガン24羽の飛翔も見応えがありました。
日光でカモ類を観察 続いて、酒津でヒメウやカモメ類
続いて次の目的地である酒ノ津港へ車で移動し、岸壁から海上や防波堤を観察しました。ここではヒメウやカモメ類など定番の種が観察できました。特に曇天では黒いだけのヒメウの体が青光りする様は、お日様あってこそですね。
防波堤上を散策します 岩礁の上ではミサゴが食事中でした
今回はこの時期としては珍しく、天候に不安のない理想的な探鳥会でした。集合場所の龍見台での観察を含めて、全37種が記録できました。皆さんありがとうございました。(by A.Y)
・一月探鳥会の報告
(2023/1/13)
1/8 「中部にみんな集まれ! 新年合同探鳥会!」 湯梨浜町東郷池
毎年恒例の東中西部の合同探鳥会を、今年は中部の東郷湖あやめ池公園にて開催しました。参加者は東中西部から24名でした。
開始時は雨、東屋で自己紹介と抽選会 雨の止み間に湖岸で観察
前半は、あいにくの天気のため、東屋で参加者の自己紹介や抽選会をしながら過ごしました。しばらくすると雨が止み、公園内を散策しました。
かなり小降りになったかな? 東屋に戻って鳥合わせ
ヒヨドリやキジバト、ハシブトガラスなどお馴染みの鳥たち、ハクセキレイの追いかけっこなどを観察。シロハラやトビも姿を見せてくれました。
湖のほとりまで来ると、当日はカヌーの練習場になってしまっていて、普段なら近くでたくさん見られる鳥たちの姿がありませんでしたが、マガモ、オカヨシガモ、カルガモなどのカモ類やミサゴなどが観察出来ました。
(by M.M)
← 抽選会でゲットした商品の一部